ほんのり*和もの好き

歌舞伎や文楽、日本舞踊、着物のことなど、肩肘張らない「和もの」の楽しみを、初心者の視点で語ります。

三谷かぶき「月光露針路日本 風雲児たち」観てきました!〜六月大歌舞伎(歌舞伎座) 夜の部感想


観てきました!
三谷幸喜監督の新作歌舞伎「月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち!!

もうこれは新作なので、初心者がどうとか関係ないかなぁと思い、純粋に感想だけ。

ネタバレできないので、何とも難しいところですが…

伊勢から江戸に向かう途中、大嵐で遭難した商船・神昌丸。
大黒屋光太夫をはじめとする乗組員たちは、やっとの思いで陸地に到着するも、そこはロシアという、遠い異国でした。
故郷日本に帰ることだけを一途に思い、懸命に生きていく彼らの様子を描く物語です。

何が歌舞伎か歌舞伎じゃないか、仕上がりとしてどうなのか。
新作っていろいろ意見が割れると思うのですが、私はたくさん笑ったし、心に刺さっている場面がいくつもあります。

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今月いろんな場所に掲示されているこのポスター。
まさかこれが歌舞伎のポスターだとは…。笑
 


開演前〜プロローグ


開演前に、すでに幕が開いて舞台が出来上がっています
その演出がもう新鮮!

ただし、いつもの気持ちでお写真を撮れてしまいそうな雰囲気なので、撮影禁止というところだけここにも書いておきますね。

あと、松也さんファンの方はぜひ松也さんへの質問をご用意の上、プロローグにご参戦を!!

尾上松也先生が、楽しく劇場と物語の橋渡しをしてくれます。


一幕目


一幕目は、光太夫たちの航海の様子と、流れ着いた島での生活を描きます。

船頭・大黒屋光太夫松本幸四郎さん)、船親司・三五郎松本白鸚さん)はじめ、17人の乗組員。
顔覚えの悪い私としては「どうしようついていけるかしら(*_*)」となりましたが、大丈夫です
どうして大丈夫なのかあまり言いたくありませんが、とりあえず大丈夫です。 

普段歌舞伎で観るような感じではない、現代劇のようなお芝居。
みなさん生き生きと楽しい!

新蔵片岡愛之助さん)と庄蔵市川猿之助さん)は際立って船内を乱すキャラクターなのですが、その曲者二人が率先して見せる気遣いがいい
二人とも分かりやすく優しくはないんですよ。これ、三幕目までそうなんですが。
 
それから、若き船乗り・藤蔵中村鶴松さん)に泣かされました。
純粋で真っ直ぐな笑顔の、気の利く青年。
その溌剌とした明るさがあるからこそ、同年の磯吉市川染五郎さん)に見せる本心が刺さります
リアルタイムでは観ていないのですが、当時の新作だった「野田版 鼠小僧」(この記事)でも鶴松さんには泣かされてるんです。。

あと個人的にツボだったのは、九右衛門坂東彌十郎さん)の目の良さですね。笑
一瞬のシーンで、何気ないので聞き逃しがちですが、大好きです。 

笑えるっていいなぁ。 


二幕目


寒さ厳しいロシアを転々としながら、故郷へ帰る手だてを探す厳しい日々が描かれます。

笑い要素もかなり多く、一人観劇でしたが心置き無く笑いました! 

役者さんたちの芸の見せどころ、という印象でした。
特に光太夫幸四郎さん)・磯吉染五郎さん)の親子芸はさすがテンポが抜群に楽しい。笑 
九右衛門彌十郎さん)の頑固じじい具合も良かったです。


物語は竹本が語ります
いつもと違って非常に聞き取りやすいです。笑

途中、竹本ならではの演出が入ります。
ネタのように使われたのかと思いきや、これがじわじわと効いてくるんです。。

勘太郎市川弘太郎さん)にスポットが当たる場面。
生きて故郷に帰るために選択しなくてはならないことと、どうしても受け入れられないこととのせめぎ合いを、太棹が煽ります。

竹本に関して言えば、幕が開いた直後の出方がかっこいいのでぜひご注目を!

それから音楽面、光太夫が黒御簾の音に合わせてセリフを言うところがあるのですが、これもまた楽しかったです。
歌舞伎音楽の自由な使い方。笑

歌舞伎の演出の使い方としては、すっぽんをそう使うのか、というのも興味深かった
歌舞伎の舞台って、仕掛けがとても多いんだなぁということを再認識させられます。
いろんな可能性があったんだな、と。 


後半に市川高麗蔵さん澤村宗之助さん片岡千次郎さんのお三方によるロシア語だけの場面があるのですが、あれは意味が分からずともロシア語の勢いを楽しむのが一番だと思います!!笑 
ロシア語、このためにみなさん覚えたんですねぇ…役者さんはすごい。 


さて、散々笑わされる二幕目ですが、決して楽しいだけの幕ではありません。

先ほど触れた竹本の場面がまず一つ。

それから泣かされたのは庄蔵猿之助さん)。
二幕目の最後の庄蔵の叫びには、遠い地で翻弄される悔しさが詰まっていて、こっちも叫びたかった。

苦すぎる別れが続く中で、小市市川男女蔵さん)は強いですね。
彼がなぜ強いかというと、その場その場を柔軟に受け入れられるからです。
光太夫も「小市はいつも楽しそうだ」と。
こうなってしまった責任を抱える船頭としては、願っても叶わない境地なんでしょう。


三幕目~エピローグ


いよいよ帰国の望みが見えてくる場面。
と同時に、最も悲痛な場面。
さらに言えば、衣装が最も絢爛な場面。笑 マリアンナ坂東新悟さん、ロシア女性の拵えが馴染みすぎて。。
 

ここでお待ちかね、キリル・ラックスマン八嶋智人さん)の登場です!
屋号は「トリビ屋」さんです。細工が細かい。

八嶋さん、「舞台は友達」感がすごかったです。
空気を持っていく力が抜群!あっという間に舞台の勢いが変わります
光太夫一行が呆気に取られるのも半ば素なのではないかというくらい。笑

このラックスマンとの出会いが、光太夫たちの道を開きます。

彼のお陰で叶った、エカテリーナ猿之助さん)との謁見。
彼女がついに、日本への船を用意してくれるのです。

この場面はエカテリーナの衣装がまぁ絢爛ですごいので、ぜひご注目を。
その前にこの人さっきまで庄蔵だった人ですよね。笑

そしてポチョムキン白鸚さん)がさすがの貫禄です。
厳格で堂々としたお偉方、という感じ。


こうして道は開けたのですが、ここに来るまでにいかんせん時間がかかりすぎた。

すでにそのときには、「全員で帰る」ということは不可能になっていたのです。

ずっと個人主義者だった新蔵愛之助さん)の、身を呈した決断。
庄蔵猿之助さん)の絶叫。

庄蔵、新蔵、光太夫の三人のシーンは、最も「歌舞伎らしい」と思いました。
後から筋書を読み返したら、それもそのはずで、三谷さんは原作のこの場面があったから「歌舞伎にしたい」と思ったそうです。(p.46)
観劇から数日経った今思い出しても、胸が締め付けられます。


結局無事に日本に帰る船に乗ることができたのはほんのわずか。
いえ、でも光太夫は最後まで船頭です。

一番最後に見える景色。
観ている方もこれで、やっと日本に帰って来ることができるんですね。


まとめ


新作を観て思うのが、古典として上演され続けている名作は、いろんな物語の種を含んでいるんだなぁということ。

今回の三谷かぶきにも、今までに観た演目が香るところがありました。

どこまでを「歌舞伎」と呼べるのか、私にはいまいち定かでないのですが、
歌舞伎がそういうネタを持っている、そして音楽や演出の工夫もいろいろ持っている演劇であることは、新しいものを作り続けていく上でとても貴重だなぁと思います。


演劇でも本でも何でもそうですが、一場面でも、一言でも何かが心に留まっていれば、それはそのとき出会うべきものだったんだと思っています。

その意味において、三谷かぶきは私にとって、間違いなく良い観劇経験でした。


「女車引」初心者はこう楽しんだ!〜六月大歌舞伎(歌舞伎座) 昼の部感想


昼の部二幕目、「女車引(おんなくるまびき)

来月の国立劇場で出る「車引」を女に替えて仕立てた舞踊だそうです。
元になっている「菅原伝授手習鑑」には全然詳しくないのですが、それはそれとして楽しんできました!
それはそれとして、十分楽しめます。笑

女方三人が舞台に並んで踊ると、華やかで素敵ですね。
衣装にも注目です!!

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今月の絵看板、手前から千代、春、八重。
それぞれの旦那さんのお名前(松王丸、梅王丸、桜丸)にちなんだ衣装です。





■初心者でも楽しめるのか?


楽しめるのではないかと思います!

一応、三人の背景は知っておいて損はないかもしれません。
私自身が全く詳しくないので何とも言えませんが、ささやかな予備知識としては、

・登場する三人の女性は、「菅原伝授手習鑑」の主人公三兄弟の妻たち
・三兄弟(松王丸、梅王丸、桜丸)のうち、松王丸だけ立場が違うので対立している
・旦那はそうだけど、妻たちの間の溝はそこまででもない(「菅原伝授手習鑑」の「賀の祝」という段を観る限り) 
・この踊りの元ネタ(?)は、「車引」という、三兄弟が対面する場面(※観たことはない)

くらいの感じで行きました。

***

三人の女性の見分け方としては、衣装が一番分かりやすいかと思います!

千代(松王丸の妻)
松の柄の着物。

八重(桜丸の妻)
桜の柄の着物。
一人だけ年齢が若いので帯が長く、振袖。この帯がかわいいんですよ…!

(梅王丸の妻)
当然梅の柄の着物。

それぞれ夫婦の名前が「千代の松」「八重の桜」「梅の春」という組み合わせになっていて覚えやすいですね!

■私はこう見た!ここが好き!


一つ前の幕の「寿式三番叟」から続けて観ると感じるのですが、清元(音楽)がいいですね!

男四人の三番叟は、太棹のびしっとかっこいい竹本の演奏。
その直後に女三人のこの曲が始まると、清元の柔らかさが際立つ気がします。

***

出の花道、中村雀右衛門さん)と八重中村児太郎さん)が連れ立ってやってきます。
若くてかわいらしい八重と、柔らかくてあたたかみのある春。
ほのぼのとした花道です。

この二人はこの後も、 実の姉妹のように頼り頼られの雰囲気が出ていて素敵!

一方、千代中村魁春さん)は本舞台上手(舞台向かって右側)から登場。
どこか凛とした風情があるように感じました。

女三人の間にはそれほど深い溝はないのですが、やっぱり千代とはちょっと距離がある感じがしますね。。

***

一番好きだったのは、三兄弟の父・白太夫の古稀のお祝いの支度をする場面です。

最初はそれぞれ別の方向を向いて、別の支度をしているのですが、若い八重はやっぱりいろいろ手馴れていなくて、うまくいかない。
八重は春に頼るのですが、そんな八重を横から千代がちゃっちゃか手伝ってあげるのです。
千代さんさすが頼もしい!

そして何かこう、何か切ないけど嬉しいけど切ない(語彙力)

***

それぞれの一人踊りがあって、最後は三人で華やかに踊って幕です。
三人できまる一番最後のところ、附け打ちがバタバタと鳴るのが気持ちいいですね!

ただただかわいらしい八重、
ふわっと柔らかくて優しげな春、
強さも兼ね備えている千代。

それぞれ身にまとう空気や立場、年齢が違うので、踊りの雰囲気も全然違います
一つの踊りの中で、こういう風にはっきりとキャラの違う女性を三人も楽しめるのはなかなかないのではないでしょうか?
私が知らないだけでたくさんあるのかしら。。

ともあれ、女方の藝を堪能できる一幕だと思います! 


■まとめ


全体を通して、筋書には「仲良く」「楽しく陽気に」とあるもののやっぱり春・八重/千代という二対一の構図が随所にあるなぁと思いました。

とは言えストーリーは置いておいても、華やかで楽しい一幕です!
女方の踊り、指先まで本当に美しくて、首の傾げ方なんかにもそれぞれの役の性格が出て、踊り好きとしては嬉しい時間でした。
何も考えずに舞台の雰囲気に身を委ねていられる幸せ。

*** 

ちなみに今月の幕見、この前の幕の「寿式三番叟」から「女車引」までの二幕で約1時間、合計1,000円です。 
1時間1,000円というのは、なかなか手頃なのではないでしょうか。

正直、昼の部のプログラムを最初に見たときには「踊りと芝居と交互にしてほしいなぁ…」と思ってしまったりもしたのですが、観てみてからだとこの「1時間1,000円」が実現できたのは大きかったと思います。
私自身もスケジュールの都合をつけて手軽に行けたのでありがたかったです! 

歌舞伎座座席レビュー【3階席後方 編】

実際に座ってみた歌舞伎座の座席を
場所ごとにレビューしてみよう!という企画です。

観劇は決して安いお金じゃないから、
なるたけ見やすく、楽しめる席がいい。

しかしどこがどんな様子か
さっぱり見当がつかない!

そんな気持ちから、なかば自分のために始めてみた企画です。笑

徐々に更新していく予定。
少しでもお役に立てれば幸いです。

*** 

第5回は、【3階席後方】
チケットで言えば「三等B席」、4,000円のお席です。

あくまで個人的な意見ですが、歌舞伎初心者、歌舞伎座は初めて、みたいな方には割とおすすめです。

・幕見のように、チケット購入に煩わしさがない
・幕見よりも落ち着いて観られる
・歌舞伎座の中ではもっとも手頃な値段
・お土産やさんも近い

と、他の席と比較したときのメリットは結構あるのです。

ちなみに、4,000円は幕見席を通しで観たときと全く同じお値段。
一つ前のブロックに当たる「三等A席」は6,000円です。

前方の席(三等A席)、幕見席とも比較しながら、詳しく見ていきます!

【関連記事】
▶︎歌舞伎座座席レビュー【3階席前方 編】
▶︎歌舞伎座座席レビュー【幕見席 編】





■歌舞伎座三階席後方からの見え方


三階の後ろからは、こんな風に舞台が見えます↓

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今回は三等席の最後列、かなり舞台下手(向かって左、西側)寄りのお席。
 
花道は、七三がぎりぎり見える程度で、この位置で踊ったりきまったりするのは比較的よく見えました
何人も並ばれると後方の役者さんはほぼ見えませんが、前から二人くらいならば何をしているかちゃんと見えます。 

ちなみに、同じく下手寄りの三階前方席から(三等A席)の見え方はこんな感じ↓

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三階は傾斜がきついので、同じ「三等席」でもかなり見え方が違います
A席、写真で比較してみるとやっぱり舞台に近いです。
A席とB席の間にある2,000円の差はそれなりに大きい…!

同じく比較として、幕見席からだとこんな感じで見えます↓

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これは上手寄りのお写真なのでちょっと比較が難しいのですが、それでもやっぱり、後方であっても三等席の方が舞台には近いですよね。

先述した通り三階と幕見席は傾斜がきつく、一列違うだけで座ったときの目線の高さが随分と変わるのです。
三等席は空きが少ないのですが、可能な限り前の方の席を取ることをおすすめします!

実感としても、幕見席からたかだか2列ほど前に出ただけなのに、役者さんたちの表情の見え方が違いました。

***

舞台は全体が見渡せる位置
大道具によっては上の方が見えにくいこともありましたが、概ね問題ありません。
舞台上方に吊ってある花なんかも、ちゃんと見えましたよ! 

そしてこれは三階に限った話ではありませんが、花道をよく見たい場合は各ブロックの花道寄りの座席を確保するのがおすすめ! 
みなさん花道を見ようとして結構身を乗り出すので、自分よりも花道寄りに人が少ない方が、視界を遮られることが少なく見やすく観劇できるかと思います。 

三階席後方は、オペラグラスがあった方が絶対に楽しめます!
視力が1.0くらいあれば、役者さんのお顔も一応見えます。しかし小道具や衣装、より繊細な役者さんたちの表情を目に焼き付けておきたい、という場合はオペラグラス必須です。
倍率は3倍程度でも十分ですが、6倍あるとより細かいところまで確認できます。 

※これより下、三階前方席の情報とほぼ変わりません。
 

■歌舞伎座三階席後方の音響


個人的に音響は、三階がベストです!

セリフも問題なく聞こえる、
すべての音が上の階の座席に遮られることなく響く、
そして大向こうのかけ声が近い。

劇場全体の音をサラウンドで聞くことができる、楽しい席です。

四階の音も好きなのですが、ほんの少しセリフが聞き取りづらいことがあります。

 

■三階席の服装(洋服・着物)


日によるのかもしれませんが、私が行った日は洋服の方が多かった印象です。
お着物の方は、新春公演は小紋に二重太鼓の方をよく見かけましたが、普通の日はざっくりしたの方も。
でも紬って私は全然理解できていないので、もしかしてものすごく高級なものだったのかもしれません…!

男性のお着物の方もいらっしゃいました。粋ですね!素敵です。

それから女性の方で、半幅帯をお洒落に結んでいらっしゃる方も。「格」に凝り固まらなくてもいいのかもしれません。

注意したいのは、座席の前が狭めなこと。
前を人が通るときには、一度立ち上がる必要があります。
荷物は少なめ、立ち座りが簡単な服装が望ましいかと思います!
(ちなみに、ロッカーは劇場地下一階と三階にあります。) 

私はかなりカジュアル寄りのオフィスカジュアルで行きました。 


■三階席のいいところ


観やすさと音の良さは先述の通りで、これに加えて重要なおすすめポイントがあります。

三階席は、めでたい焼を買うのに最も適した席なのです。

週末は売り切れ続出のめでたい焼。
中に紅白の白玉が入った、ボリュームたっぷりの鯛焼です。
幕間に合わせて焼いているので、焼きたてのほやほや、サクサクの状態で購入することができます。
 
これ、三階でしか売っていないのです。

三階に降り立った瞬間、幕間に扉が開いた瞬間、鼻腔をくすぐるあの甘く温かく香ばしい香り。
あれを嗅いだらもう、買わずにはいられない。

三階席なら、すぐに売場にアクセスできます。買いたければ、幕間になったら速攻で並びましょう。
売り場は三階西側席(舞台向かって左側)の方向です。「西扉」が最も近いです。
数量限定ですが、5個以上なら予約もできるようです。 

この他にも三階廊下にはお土産やさんが並び、観劇以外のところでも大いに楽しめます
お菓子から雑貨まで、充実のラインナップです。 


■まとめ


三階の後方、三等B席のレビューでした。

私自身、初めての歌舞伎座はたぶんこの席だったと思います。
オペラグラスも知識も何も持たずに丸腰で臨みましたが、歌舞伎の音が聞こえて、そう遠くない目の前で役者さんたちが芝居をしている、その興奮は忘れられません。

そういう記憶があるので、
初めて観たときは「思ったよりも舞台が近い」と感じたのだと思います。 

***

今後この席を買うとしたら、私ならこんなときかなぁと思います。

・全幕通しで観たいとき
・幕見で観て良かったので、腰を据えてもう一回観たいとき

一般的なOLなので、それほど観劇にお金をかける余裕はないのです。
そのため基本的にはいつも幕見なのですが、いかんせん幕見は、 自分の席があらかじめ決まっていないのでなかなか落ち着かない。
自由席なので、確保した座席にちゃんと荷物を置いておかないと、休憩時間にうかうか席も離れられず。笑 

三等B席は早くに売り切れてしまうことが多いお席ですが、幕見と同じくらい気軽に、幕見よりゆったりした気持ちで観られる、貴重な席だと思っています。
 

プロフィール

わこ

◆首都圏在住╱平成生まれOL。
◆大学で日本舞踊に出会う
→社会に出てから歌舞伎と文楽にはまる
→観劇2年目、毎月何度か劇場に通う日々。
◆着物好きの友人の影響で、着物でのお出かけが増えてきた今日この頃。

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