先日この記事その次の記事で、
私の初めて見に行った(実際は3回目くらいの)歌舞伎の話をいたしました。

今度は文楽
 
9月は東京の国立小劇場で文楽公演もあることですし、
初めての文楽鑑賞がどんな感じだったか、
きっかけから当日の様子、感想まで一気にいきます!!
 


■きっかけ



初めて文楽を観に行ったのは、
大学時代の友達と何人かで。
2016年のことです。 

近世文学の授業をとっていた仲間内ということもあり、
軽ーいノリで「行ってみよう!」ということになりました。

文楽は歌舞伎より安いので
(国立小劇場一等席でも7,000円くらい)
若造にはありがたかったです。


■演目選び~『義経千本桜』に決定!



みんなの都合的に、夜の公演が良かったんですよね。

それで、そのときの第三部にやっていた
『義経千本桜』を観に行くことになりました。

有名な演目なので、内容はともかく
名前にはなんとなく親しみがありました。

私としては、唯一存じ上げていた人形遣いの
桐竹勘十郎さんが出ていらしたのもポイントでした。

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■国立劇場での過ごし方


1.筋書は買わなかった…買ったほうが楽しめます


初めてだったし当時すかんぴんだったので、
筋書は買わずにチラシの知識だけで臨みました。

あらかじめネットであらすじを調べたり
休憩時間に友人同士で筋を確認したりして、
なんとか話の筋は理解できました。

が、

余裕があるなら筋書きは買ったほうが絶対に楽!笑
2回目は迷わず購入しました。


2.何を言ってるのか聞き取れる?


はい、字幕が出ます

国立小劇場の場合は、舞台の上手と下手の両側
縦に字幕が流れます。

そのため何を言っているのかはわかりますし、
筋書きを買えば、「床本」という
文楽の台本みたいなものもついてくるので、
純粋にセリフを聞く分には問題ありません。

ただ、当然ながらすべて「古文」ですので
やっぱり自分で内容を理解していないと
聞くだけで見当をつけていくのはなかなか難しそうです。。


3.休み時間にお夕飯を食べる


休み時間に、みんなでお夕飯を食しました。
 
劇場内にも手軽なお弁当を販売するほか、
永田町から国立劇場に歩く間に
セブンイレブンやナチュラルローソンがあるので
食べ物には困らないと思います。

ただし、1階ロビーはめちゃくちゃ混みます
休み時間になった瞬間に出るのが吉。お行儀悪いですが…


4.くろごちゃんに会えた!


開演前と休み時間には、
国立劇場の公式キャラクター・くろごちゃんがお目見え。

休み時間には、演目にちなんで
白い狐と一緒に出てきました。

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私は着ぐるみ恐怖症なので
遠巻きにしか見られませんでしたが、
なかなか写真慣れしていて、いい感じで写ってくれましたよ〜

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インスタ映えしますね。(?)

くろごちゃん登場スケジュールは
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初めての文楽!感想は?


感動しました。

衝撃的でした。

すごいんです、
人形遣いさんたちの顔があんなに丸見えなのに、
舞台を思い出したときに浮かぶのは
人形たちの生き生きとした表情や動きばかり。

人形たちが当然のように、自分たちで動いていたような気がするんです。

それほど、舞台上で人形たちが生きていました。

自分の体にくくりつけた碇を海に落として自害するときの
知盛の武者震い、あの迫力。

ぞっとするほどかっこよくて、
すごいものを見てしまった、という気持ちになりました。

話の筋の理解は完璧じゃなくとも、
劇場内の空気感に圧倒されました。

うまく口では説明できないけれど、
「文楽ってすごい」と衝撃を受けた
初めての文楽体験です。


物語を味わうなら「文楽」がおすすめ!


人形は、人間のように
表現する技術や声色を変える技術は
それ自体には持っていません。

でも、だからこそできる体の形があるし、
かえって人間が表現しきれないところまで表現できたりする。

そこにまた三味線さんと太夫さんが
びしびしとすごい音圧であおってくるわけです。

物語そのものの感情の揺れ動きとか、
不気味さや迫力が、ストレートに伝わってくる感じがしました。

全く興味のなかった文楽ですが、
(受験で習った「無形文化遺産」みたいなことしか覚えてない)
この一回ですっかり考えを改めました。
 
好きです。文楽。