この企画は、知識が足りないゆえに
歌舞伎への第一歩を踏み出せずにいる方
の背中を押すべく、
歌舞伎歴1年半の初心者が何を知っていて、何を目的に、
どのチケットを買うのか
をさらけ出す企画です。
初心者の無知っぷりと、この1年半でちょっと学んだことを、
背伸びせず、恥ずかしがらずにお伝えできればと思っています。

物知らずシリーズ、末広がりの第8弾は平成最後の歌舞伎公演!

平成生まれとしては、人生の中で二つ目の元号を味わえるのがちょっぴり楽しみでもあり。
次の元号生まれの子たちに「君たちは平成を知らないね?」というすごくどうでもいい自慢をしている自分が目に浮かびます。笑 

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■歌舞伎座 四月大歌舞伎の演目は?


4月の歌舞伎座。
演目は以下の通りです。

【昼の部】
一.平成代名残絵巻(おさまるみよなごりのえまき)
二.新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)
 座摩社
 野崎村
坂田藤十郎米寿記念
三.寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ )
 鶴亀
四.御存 鈴ヶ森 (ごぞんじすずがもり)

【夜の部】
一.源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)
 実盛物語(さねもりものがたり)
二.猿翁十種の内 黒塚 (くろづか)
三.二人夕霧(ににんゆうぎり)
 傾城買指南所


一発目の演目名、「平成代」を「おさまるみよ」と読ませるあたりが歌舞伎っぽいですよね。読めるかいな。

お昼の三幕目は、坂田藤十郎さんの米寿記念ということで、「藤」の「末廣」(=八)という理解で合っているのでしょうか。 

歌舞伎の演目名って、結構いつも日本語の可能性に挑戦している気がします。 


■各演目について、現時点での知識


*そもそも知っている演目はあったのか?


【昼の部】

「新版歌祭文」は、「お光」という登場人物には非常に見覚えがあります。
舞踊「お光狂乱」(おみつきょうらん)、日舞のお稽古でよく見るのです。
 
「鶴亀」は、もし私が知っているものであれば、何なら自分も以前踊ったことのあるご祝儀ものの舞踊ですが、それでしょうかね…?
 
御存鈴ヶ森」は、「御存」と言われても残念ながら名前しか存じ上げませんでした。すみません。。どれくらいの方が御存じなのだろうか。。


【夜の部】

「実盛物語」!!来ましたー!観たことあるやつ!
この部分は昨年11月に平成中村座で観ており、さらにこの前の部分にあたる「義賢最期」も今年の新春浅草歌舞伎で観ることができたので、前回よりも理解を深めて観劇することができそうです。
 
「黒塚」は名前は聞いたことがありますが、どんなものかは全然分かっておりません。。
 
「二人夕霧」は知らないのですが、登場人物のお名前からして、今年1月に歌舞伎座でかかっていた「廓文章」と関係がありそうな予感。
と言っておいて、年始の「廓文章」観ておりません。よって、残念ながら何も知りません。笑


*現時点で知っていることは?


◇新版歌祭文

先述した舞踊「お光狂乱」は、この場面に出てくるお光ちゃんの踊りです。
歌舞伎とまるきり同じ設定なのかどうかは定かでないのですが、「野崎村」の場面を元にしているのは確かだと思います。

お光は、確か恋する久松に他のいい仲の相手がいるのを知って、最終的に久松を諦めるんじゃなかったか。。
うろ覚えですが、大好きな久松さんとは一緒になれないはずです。
ほんとに誰も彼も、歌舞伎に出てくる娘たちは自己犠牲が過ぎるよ。。

◇鶴亀

なんだかよくありそうな題名なので、私が思っているものでいいのかちょっと自信がないのですが…
想像しているものであれば、名前の通りおめでたい踊りです。
比較的ゆっくりしたご祝儀舞踊なので、「踊りって楽しい!」という方向性ではないかと思いますが、それもまた引き締まって良いなぁと思います。

それにしても、女帝に坂田藤十郎さんは凄い!米寿でいらっしゃるのですね…!

◇実盛物語

※2019.3.17追記※
太郎吉の配役が出たので更新しました!
寺嶋眞秀(まほろ)くんでしたね! 寺島しのぶさんのご子息です。

前回の感想はこの記事に綴っています。
この記事だけだと内容はさっぱり分からないのですが、初心者的にどんなところが面白かったかはいろいろ語っています。

実盛片岡仁左衛門さん)と瀬尾中村歌六さん)の本心、
芯のある女性・小万片岡孝太郎さん)の(ちょっと怖いけど)さすがの死に際、
小万の息子・太郎吉寺嶋眞秀くん)の圧倒的かわいらしさ。

特に題名にもなっている実盛の語りは、きっと素晴らしいことでしょう。
(※「実盛の物語」ではなくて、「実盛が物語る」お話です。)

源平の争いの時代、登場人物が「平家方と見せかけて実は…!」の連続なので、初めてであれば予習をしていくことを強くお勧めします!
予習用の記事、書けるように頑張ります…! 

「実盛物語」に限らず、歌舞伎においてこの「実は」は非常に曲者で、理解を妨げる一因だと思うのですが、これが分かった上で観ると人間模様が非常に刺さります!

ちなみに、この前の場面「義賢最期」の感想はこちら
この記事も感想ばかりで肝心のあらすじには触れていませんが、「実盛物語」に痛ましい姿で登場する小万がいかにかっこいい女性か、ということはお伝えできるのではないかと。笑

◇黒塚

内容については全然知らないのですが、市川猿之助さんの十八番だと勝手に思い込んでます。笑
何せ「猿翁十種の内」ですもの。(猿翁さんは、先代の猿之助さんです。)

というわけでちょっとだけ予習をしてみたところ、なんとロシアンバレエの動きも取り入れられているとか…!

今回の公演とは関係ありませんが、舞踊「高坏」はタップダンスが取り入れられているという話ですし、文化のごった煮がおもしろいですね! 


■観てみたい演目は?


「平成代名残絵巻」、内容はさっぱり見当がつかないのですが、中村福助さんのお名前が一番最初に出てくるのが嬉しい。
昨年9月にご復帰なさり、今年の1月、そして4月とどんどんご出演を重ねていらっしゃいますね!

「新版歌祭文」は、関連する舞踊を観ているだけに、ぜひちゃんと観てみたい演目です。
「お光狂乱」、私もいつか絶対に踊りたい。
そのときに、元になっている歌舞伎の内容を知っているかどうかで全然違うと思います。

「鈴ヶ森」はとにかく配役が豪華ですね!
手元のチラシには尾上菊五郎さん中村吉右衛門さんしか載っていないのですが、
公式サイトにもある最新版のチラシには、これに加えて市川左團次さん坂東楽善さん中村又五郎さんのお名前が並びます。素晴らしいボリューム。
これはぜひとも観ておきたい!! 

「実盛物語」、平成中村座での中村勘九郎さんの実盛は素晴らしくきりりとした武将だったのですが、仁左衛門さんだとどんな感じになるのでしょう。
きっといろんな内面を感じさせる、懐の深い実盛に違いない。
絶対に外せない演目です。

二月大歌舞伎の魚惣この記事と弥陀六この記事に痺れた歌六さんの瀬尾も、大変に楽しみです。 

踊り好きとしては、舞踊に定評のある猿之助さん「黒塚」も気になります。

…はい、また絞れなくなるパターン突入です。笑
 


■どのチケットを買う?


今回は幕見でぽつぽつと観に行く予定です。
「鈴ヶ森」「実盛物語」は絶対外せないとして、そこに何をくっつけようかしらと悩み中。
お光ちゃんも追いかけたいし、「黒塚」も観てみたい… 。

いや、でもこんなことを言い始めたら全部観たくなるに決まっているのですよ!笑

まだ上演時間は出ていませんが、「黒塚」あたりからは仕事帰りに何とか寄れるかな、と予想しております。 


■まとめ


3月の弁天小僧に続き、一度観たことがある演目が巡ってきました。
「○○さんが演じるこの役」というのをとりどりに楽しめるのが、歌舞伎、ひいては長く続いてきた芸能の良いところですね!

回数を重ねて同じ作品を観ることで、だんだんストーリーだけでなく、細かいところにも目を向けられるようになったらいいなぁ、と思います。
今はまだまだ話の展開を理解することに精一杯になりがちですが、余裕が出てきたら、もっと役者さんの表情やちょっとした動きにも注目したいですね! 

きっと素敵な平成ラスト歌舞伎になることでしょう(^^)


本音を言えば、四国・金丸座の「こんぴら歌舞伎」にめちゃくちゃ行きたいのですが(中村勘九郎さんの「すし屋」いがみの権太と舞踊「高坏」、素敵に違いない)、
さすがにまだそこまで歌舞伎に投資できないのがしがないOLの常であります。
いつか東京でも同じ配役でかかることを期待しつつ…!