ほんのり*和もの好き

歌舞伎や文楽、日本舞踊、着物のことなど、肩肘張らない「和もの」の楽しみを、初心者の視点で語ります。

雑記

初夏の着物に悩む。


今日は暑かったー!
今年初めて半袖で外に出ました。

その年の「半袖初め」、好きなんです。
そういえばこんな感じで袖から風が通るんだったなぁ、とか、半袖ってこういう軽さだったよなぁ、とか。

同じ感じではだし初めとか、サンダル初めとかも好きです。
これから来る季節にわくわくします。

要は単純なんですよね。笑

***

さて、この時期何が困るって、どの着物を着ればいいのか分からないということなんです。

本来であれば、5月は袷の時期。

しかし全面に裏地のついている袷は、正直言って重いし暑いのです。
20度を超えたらもう、着物の中が蒸されるようで。

気軽なお出かけであれば、何を着たっていいかなぁとも思うんですよ。
現に先日は5月でも気温が高かったので、かなり透け感のあるサマーウールで出かけましたし、早くも夏物をお召しの方もいらっしゃいました。
去年なんかは4月末の時点でかなり暑かったので、夏物を着ていた友人もいましたし。 

ちなみにこの「サマーウール」というのも曲者で、透ける生地のくせにウールなので決して涼しくはなく、いつが最適なのか迷う着物の筆頭です。笑

ですが、たとえば踊りのちょっとかしこまった舞台を観に行くとき(日本舞踊の公演の全てがかしこまっているわけではないので悪しからず!)

行った先には、普段から着物を着ている、いわば着物のプロたちがいらっしゃるわけです。
そして友達との気楽なお出かけではなく、「かしこまった場」です。

そういうところで「いやぁだって袷じゃ暑いじゃないですか~」が通じるのかどうか…
実際、皆さん袷にきっちりお太鼓を締めていらっしゃいましたし。。

どうやって耐えているのでしょうか、
中の襦袢をこっそり夏物にして、半襟だけ袷のものにして、何とかしてたりするのでしょうか。
私は単衣の着物でも襦袢は夏物じゃないともうすでに暑い。 


ともかく!
暑さに弱くてとても汗っかきな私としては、この時期に袷は困難!!
自ら熱中症への道を選んで、一歩一歩踏みしめながら歩いていくようなものです。 

結局改まった場には、洋服を着ていくことになるんですよね。
着物を着たいのに…

洋服だったら、特に気兼ねせずに好きなタイミングで半袖を着始めるのにな。
着物は「季節感」と密接に関わっていて、そこがおもしろいところでもあるのですが、それゆえにどうしても思い切ったことがしにくい気がします。

私がおろおろしているだけで、着ちゃえば意外とすんなり受け入れてもらえるものなんだろうか。

さすがにもろ「夏!」という生地のものは着ないまでも、単衣の透けないもので、かつ柄が夏っぽくないもので、そこそこ改まった場でも何とか切り抜けられないものか。。

ちゃんと分かった上で、自分の考えのもとに「ルール」を崩すのと、よく分からないままにおっかなびっくりやってみるのでは、着たときの安心感が違います。
自分はまだ後者なので、この時期の「ちゃんとした場」での着物は足踏みしてしまうんです。


いろんな場面で着物の人を観察しつつ、着物で無理なく一年を過ごせる方法を探っていければと思います。
 

大向うの掛け声について思うこと。


歌舞伎では、お芝居の最中に「〇〇屋!」「待ってました!」と掛け声がかかります。
いわゆる「大向う」の方たちの声です。 

初めてだと思わず振り向いてしまうかもしれませんが、あれは「観劇中は静かにしなくちゃいけないのにー!」と目くじらを立てるべきものではなく、お芝居を盛り上げるためのものです。
私はあの掛け声も楽しみの一環として、歌舞伎を観に行きます。

結論から言ってしまえば、「大向うの掛け声はなくなってほしくない」という話です。
 

掛け声がなくなってほしくない理由


掛け声のいいところとして、まず「初心者の観劇のガイドになる」というのが挙げられると思います。

初めて歌舞伎座の幕見席に行ったのは、たしか菊五郎さんの「弁天小僧」だったと思うのですが、
「知らざぁ言って聞かせやしょう」のセリフのときに「待ってましたァ!!」と大きな声がかかり、ものすごくわくわくしたのでした。

このときの予備知識としては、このセリフが有名、ということくらいなもの。
でも、それがいつやってくるのか、どんな空気感で出てくるセリフなのかというのは分かっていませんでした。

しかしこの「待ってました」があったからこそ、私はあそこで「例のアレが来るのか!」と分かったし、余裕を持って名台詞を楽しめたのだと思います。

もし声がかかっていなかったら、「あれ、今のだよね?今のを聞いてれば良かったんだよね??」とちょっぴり不安だったかもしれません。

初心者的には、あの声はどこが見どころなのか知るためのガイドになり得ると思うのです。
そして、自分が「ここかっこいい!」と思ったところで「〇〇屋!」とかかると、非常に安心するのです。

***

この「自分がいいと思ったところで声がかかると嬉しい」というのが2番目の理由で、歓声を代弁していただいているという感覚です。

たとえばミュージシャンのライブとか、スポーツの試合とか、感動するものに触れたときって「うぉー!」と大きな歓声が上がりますよね。
しかし劇場内でなかなかそうするわけにはいかず。

なので、自分が「ふぉー!」と思ったときに「〇〇屋!」とかけていただけると、その声にできなかった感動を代わりに声にしてもらった気がしてありがたいのです。

***

3つ目としては、「掛け声が舞台から一番遠いところからかかっている」というのが大きいと私は思っています。
つまり、劇場全体を挟んで声が行き来しているわけです。

これにより、舞台から離れた席でも「劇場にいる」と実感できるんじゃないかな、と思うのです。

劇場全体の空気が客席側からも作られているというか。
自分は幕見席という最も舞台から遠い席ばかりに行っているので、尚更ありがたく思います。

裏を返せば、掛け声次第で劇場の空気がイマイチになってしまう危険性もあるのですが。。
それについては後ほど触れるとして。

***

最後に、ちょっと身も蓋もない話かもしれませんが…

「掛け声がないと始まらない演目」というのがあるのです。
これ、初めて知ったときには「そんなことある?!」とびっくりでした。笑

私が観たのは「お祭り」という舞踊の演目なのですが、もしかしたら他にもあるのかもしれません。

「お祭り」は、鳶頭(もしくは芸者)の「待っていたとはありがてぇ」というセリフがある踊りです(芸者だと当然言い回しが変わります)
つまり、このセリフの直前、踊り手がきまったタイミングで誰かが「待ってました!」と声をかけてくれないと進まないわけです。笑

いや、もちろんそのくだりをなくして次のセリフを言ってしまえば良いのですが、せっかくならこのひとくさり、あった方が楽しいじゃないですか。。

で、このやりとりが楽しく成り立つのは、普段から掛け声がかかっているからだと思うのです。

もし掛け声がなくなったとして、この踊りが出たときに、いきなり「待ってました」と声をかけるのは違和感があるのではないでしょうか。

こういう演目を先々も楽しむことができるように、掛け声はかかり続けてほしいなと思うわけです。


掛け声はどうあるべきなのか?


とはいえ、「掛け声はかかればいい」というものでもなく。
結構この掛け声に関しては、いろんな意見を目にします。

観客全員が息を詰めて観ているような場面で声がかかってしまったり、掛け声のリズムや声質がいまいちしっくりこなかったり。
いろんなことがあるようです。

幸いなことに自分がそういう場面に出食わしていないのであまり言えないのですが、一つこれだけは!と思うのが、

初心者は絶対に声をかけない方がいいということです。

あの声は、ただ闇雲に屋号や「待ってました」を言っているわけではなくて、やはりタイミングというのがあるわけです。
そこを外すと、周りはもちろん、何より役者さんが気持ちよくできないと思うので、
決して初心者が「初心者だから間違えて当然」みたいな顔をして「歌舞伎楽しんでますー!」という雰囲気でかけていいものではないと思います。
(さすがにそういう方はいないとは思うのですが、考えをまとめるにあたって。)

***

それとよく話題になる、女性による掛け声。

女性が掛け声をかけるのは好ましくないという声の方が(男女ともに)大きいように思いますし、伝統としてもかけないものだそうです。

これに対して、私は確固たる理由を見つけられないでいるのですが、やっぱり伝統芸能の世界では「そういうものだから」ということでいいのではないかと思います。

どうしたって男女で体の構造が違うわけで、出せる声も違ってしまいますし。

女性として、自分がものすごく感動したときに「あぁ、自分が男性であったならば…!!」と残念に思うことはあるのですが(笑)、
先述の通りあくまで役者を、芝居を、劇場の空気を盛り上げるための掛け声なので、自己満足のためになっては絶対にいけないと思います。

それは女性だからとか関係なく。



そんなわけで、いつもながらえっちらおっちらどこに行き着くか分からない記事になってしまいましたが、
要は、掛け声をかけるということは歌舞伎の世界には残っていてほしいし、
そのために、初心者であっても掛け声のあり方というものに気を配らなければならないな、と思ったので書いてみた次第です。


日舞サークル時代の些細な遊び


大学の日舞サークル時代、ちょっと手が空いたときにやってみた遊びがありまして、
それがとても難しくて楽しかったのでご紹介します。

その名も、

「日本舞踊・イントロドン」!

これ、踊りを始めたばかりのときほど楽しいです!!笑

何せそもそも曲の知識がない上に、どの曲も同じように聞こえるし、歌詞も聞き取れないわけですこの記事参照)
実際そっくりな出だしの曲はとても多く、すごく自信を持って答えても全然違うこともしばしば。

「分かった!『春雨』!!」
「残念!『香に迷う』でした~」

みたいな。笑(※どちらも出だしが鴬の鳴き声)

いや、でもこれなかなか笑い話だけではなくて、曲の出だしの音が聞き分けられずに苦労したこともあるのです。

例えば、本番で先輩方の音源を流す係をやったとき。
音が分からず、正しい曲を流せているのか自分で判断できないために、違う曲を流してしまっても気付かないのです。。

一度下ざらい(リハーサル)でそのミスをやってしまい、ただでさえ緊張感のある空気が必要以上に張り詰めましたね…。
今でもあの冷や汗ものの空気感は忘れられません 
本番直前まで、手汗かきながら音源の確認をしたあの日。
結局あんまりよく分からずじまいだった、一年目の本番です。

***

そんなわけで、

遊びと見せかけて大事な場面に役立つ(?)日本舞踊イントロドン、
機会があればぜひやってみてください。笑

下駄で踊ること。

先日、こんな記事を書きました。


常日頃から着物で生活していないと身に付かない、ほんのちょっとした動き方。
そういうものが自然に出てくるようになりたいから、極力着物で生活したい、という話。

それに関連して、初めて下駄で踊ったときの話です。

***

私は和服を着始めたのも最近のことで、下駄で出掛けたことなどほんの数回しかありません。

外で下駄を履くときは、どんな形であれ歩ければとりあえず目的は果たせるので、その数回では特に何も意識しなかったのですが、これが踊りとなると全くの別問題でして。

私は元々、足首がとても固くこの記事、それをごまかすために体の変な位置に重心を置いて踊ってしまっていました。

これが、下駄を履くとごまかせなくなるんです。

底が固い、屈曲性のかけらもない履物なので、ちゃんと真ん中に重心が乗らないと、前後にぱったんぱったん傾いてしまうんですよね。
 
そうすると、思った形で止まろうと思ったときに、下駄がきちんと止まってくれずにバランスを崩す。

それから、日本舞踊の振りには「おすべり」といって、左右の足を交互に後ろに滑らせる振りがあるのですが、
当たり前ですが下駄は足袋のようには滑らないわけですよ。 

足袋でしか踊ったことがない私としては、一体どうしたものやらという感じで。

しかも本番のときは、完全なる善意で下駄の裏に滑り止めをしていただいたので、あとで自分の踊った映像を確認したらロボットのように滑っておりました。 笑

…というかそれ以前に、以前にも書きましたがこちら

下駄を履いて走れない!!

お出掛けのときに歩くのと違って、踊りの体裁を保ちながら、尚且つ走る。
こんなに自由が利かないとは…
これほどまでにできないものかと結構へこみました。。

本番ですらちゃんとできなかったですもんね。もう一回本番やりたい。。

***

さて、話がどこに繋がるかと言いますと、

下駄を日常的に履いていた世代の方は、それほど下駄での踊りに苦労することはないらしいのです。

あとはもちろん、履き慣れている人ですね。

やっぱり、日常的に身に付けていることで、踊りの可能性が広がるらしい。

下駄はそんなに日常的に履く機会があるわけでなく、特に踊りで使うような下駄はなかなか日常では履かないのではないかと思うのですが、
どんなものでも体に馴染んでいるか否かというのはとても大事なのだな、と思った次第です。

 

100均×着物!手ぬぐい篇


着物を着る際に100均アイテムが意外と役立つ、という話の第二弾。
第一弾からかなり空いてしまいました…
(第一弾はこちら⇒100均×着物!補整用バスタオル篇

今回は手ぬぐい半襟です。

これ、すでにやっている方がたくさんいるかと思うのですが、
なかなか魅力的な柄に出会えずにおりました。

しかし、昨年ついに出会ったのです! 

ダイソーにて発見、迷わず買ったのはこちら↓

IMG_20180923_232813


すでに半襟にしてしまった後ですみません、
そのままの状態で写真を撮り忘れました笑

これ、二枚の手ぬぐいではなくて、
2つの柄が半分ずつになっている一枚の手ぬぐいだったんです!
イメージはこんな感じでしょうか。

IMG_20180923_232518

この一枚で半襟が二枚もできるではないか!

日頃は判断の遅い私ですが、即決で買いました✨

この手ぬぐい半襟を付けてみたのがこちら↓

DSC_0476
ふっくらとした丸顔。

IMG_20190113_093254
上の着物と激似ですが違う着物ですよ。

どちらもいい感じに馴染む!

色が和風にできていて、何色か入っているのが使いやすいポイントかと思います。

100均手ぬぐい半襟のいいところは、安いことはもちろんですが
何より洗濯機で気軽にがんがん洗えるところ!!!

手持ちの半襟は、リサイクル着物屋さんで買ったお着物のハギレばかりなのですが、
絹素材のため 軽い気持ちで洗濯できないのです。。
(ハギレ自体は割とどこのリサイクル着物のお店でも手軽な価格で売っていることが多いです!ユザワヤなんかも意外と使える。)

しかし手ぬぐいは綿100%。
もともと使って洗うためのものなので、汗をかいたら洗濯機に放り込めば大丈夫

襟元は汗やらお化粧やらで汚れがちなので、気軽に洗えるのはとてもありがたいです! 

ただ、冒頭にも述べました通り
なかなかいい感じに使える手ぬぐいには出会えません(特に100均の場合)
「これ!」と思えるものを見つけたら、迷わず買って損はないと思います。

「やっぱり半襟には違うか…」と思っても、手ぬぐいならはんかち代わりに、ティッシュケース代わりに、とさまざまな用途で使えます💡

ぜひ100均に足をお運びの際は素敵な手ぬぐいを探してみてください!
 
プロフィール

わこ

◆首都圏在住╱平成生まれOL。
◆大学で日本舞踊に出会う
→社会に出てから歌舞伎と文楽にはまる
→観劇2年目、毎月何度か劇場に通う日々。
◆着物好きの友人の影響で、着物でのお出かけが増えてきた今日この頃。

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