ほんのり*和もの好き

歌舞伎や文楽、日本舞踊、着物のことなど、肩肘張らない「和もの」の楽しみを、初心者の視点で語ります。

歌舞伎座

歌舞伎座座席レビュー【3階席前方 編】

実際に座ってみた歌舞伎座の座席を
場所ごとにレビューしてみよう!という企画です。

観劇は決して安いお金じゃないから、
なるたけ見やすく、楽しめる席がいい。

しかしどこがどんな様子か
さっぱり見当がつかない!

そんな気持ちから、なかば自分のために始めてみた企画です。笑

徐々に更新していく予定。
少しでもお役に立てれば幸いです。

*** 

第4回は、【3階席前方】
いわゆる「三等A席」という、6,000円のお席です。

やっぱりこの辺りが一番好きだなぁ、というのが現時点での印象。 
どうやら人気の席のようで、売り切れてしまっていることもしばしば…。

左側、右側どちらでも観劇してみたので、詳しく見ていきたいと思います! 





■歌舞伎座三階席前方からの見え方


左側からの見え方はこんな感じです↓

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花道は、七三がぎりぎり見える程度
でも幕見席より距離が近いこともあって、この位置で踊ったりきまったりするのは比較的よく見えました
何人も並ばれると後方の役者さんはほぼ見えませんが、前から二人くらいならば何をしているかちゃんと見えます。 

今度は右側からの見え方↓

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同じく七三がぎりぎり。
左側と同じような具合ですが、花道から遠い分、左側よりも花道が見にくいかもしれません。

どちらも、舞台は全体が見渡せる位置
大道具の感じによっては上の方が見えにくいこともありましたが、概ね問題ありません。
幕見席よりずっと舞台が近いです!
(幕見席編はこちら

傾斜は一階・二階よりもきつくなっています。
前の方の頭に遮られる部分もないわけではありませんが、丸かぶり、ということはないはずです(前傾姿勢で観られてしまうときついですが…)。 

そしてこれは三階に限った話ではありませんが、花道をよく見たい場合は各ブロックの花道寄りの座席を確保するのをおすすめします! 
みなさん花道を見ようとして結構身を乗り出すので、自分よりも花道寄りに人が少ない方が、視界を遮られることが少なく見やすく観劇できるかと思います。 

三階席前方も、オペラグラスをおすすめします!
視力が1.0くらいあれば、役者さんの表情まで見えることは見えますが、それでもやはり細かいところは遠い。小道具や衣装の様子を見たい、表情をよりはっきり拝みたい、という場合はオペラグラスが必要だと思います。倍率は3倍程度で十分です。 


■歌舞伎座三階席前方の音響


個人的に音響は、三階がベストです!

セリフも問題なく聞こえる、
すべての音が上の階の座席に遮られることなく響く、
そして大向こうのかけ声が近い。

劇場全体の音をサラウンドで聞くことができる、楽しい席です。

四階の音も好きなのですが、ほんの少しセリフが聞き取りづらいことがあります。
その点、三階前方は比較的舞台に近いのでありがたいです。 

 

■三階席の服装(洋服・着物)


日によるのかもしれませんが、私が行った日は洋服の方が多かった印象です。
お着物の方は、新春公演は小紋に二重太鼓の方をよく見かけましたが、普通の日はの方も。
でも紬って私は全然理解できていないので、もしかしてものすごく高級なものだったのかもしれません…!

男性のお着物の方もいらっしゃいました。粋ですね!素敵です。

注意したいのは、座席の前が狭めなこと。
前を人が通るときには、一度立ち上がる必要があります。
荷物は少なめ、立ち座りが簡単な服装が望ましいかと思います!
(ちなみに、ロッカーは劇場地下一階と三階にあります。) 


■三階席のいいところ


観やすさと音の良さは先述の通りで、これに加えて重要なおすすめポイントがあります。

三階席は、めでたい焼を買うのに最も適した席なのです。

週末は売り切れ続出のめでたい焼。
中に紅白の白玉が入った、ボリュームたっぷりの鯛焼です。
幕間に合わせて焼いているので、焼きたてのほやほや、サクサクの状態で購入することができます。
 
これ、三階でしか売っていないのです。

三階に降り立った瞬間、幕間に扉が開いた瞬間、鼻腔をくすぐるあの甘く温かく香ばしい香り。
あれを嗅いだらもう、買わずにはいられない。

三階席なら、すぐに売場にアクセスできます。買いたければ、幕間になったら速攻で並びましょう。
売り場は三階西側席(舞台向かって左側)の方向です。
数量限定ですが、5個以上なら予約もできるようです。 

この他にも三階廊下にはお土産やさんが並び、観劇以外のところでも大いに楽しめます
お菓子から雑貨まで、充実のラインナップです。 


■まとめ


現時点で私は三階席が一番好きです。
まだ「推し」がいないので(そしてあまり作る気もないので)、「○○さんを近くで観たい!」というよりも「舞台全体を楽しみたい」と思うからでしょうか。
そうは言ってもいざ一階二階に行ってみると、その近さに興奮するのですが。笑

音良し、見え方良し、幕間の楽しみ良し。

歌舞伎座の中では手頃な方に位置する席ですが、心からおすすめです。
 

物知らずが行く歌舞伎#7〜三月大歌舞伎(歌舞伎座)今の知識と演目選び

この企画は、知識が足りないゆえに
歌舞伎への第一歩を踏み出せずにいる方
の背中を押すべく、
歌舞伎歴1年の初心者が何を知っていて、何を目的に、
どのチケットを買うのか
をさらけ出す企画です。
こんなに物を知らなくても歌舞伎を楽しんでいますよ
というのをお伝えできればと思っています。

物知らずシリーズ第7弾!
じわじわ更新続いてますよ~

今回は3月の歌舞伎座公演です!

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■歌舞伎座 三月大歌舞伎の演目は?


3月の歌舞伎座。
演目は以下の通りです。

【昼の部】
一.女鳴神(おんななるかみ)
 龍王ヶ峰岩屋の場
二.傀儡師(かいらいし)
三.傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
 元信又平 奇跡を起こす絵筆の勢い
 近江国高嶋館の場より土佐将監閑居の場まで

【夜の部】
一.近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)
    盛綱陣屋(もりつなじんや)
二.雷船頭 (かみなりせんどう)
三.弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)
 浜松屋見世先より稲瀬川勢揃いまで


珍しく演目名が全部読めたぞ!


■各演目について、現時点での知識


*そもそも知っている演目はあったのか?


【昼の部】

「女鳴神」は、「鳴神」を名前だけ聞いたことがあるのですが、その女版でしょうか…?
「傀儡師」はよく舞踊公演でかかりますね。何度か観ています(が、いろいろ後述します笑)
「傾城反魂香」は、大学の授業や本で見て名前だけ知っています。通称「吃又(どもまた)」というやつですね!


【夜の部】

「盛綱陣屋」!これです!!歌舞伎を好きになる以前にテレビで観た、おぼろげな首実検の芝居の記憶は確かこれです!!!笑(⇒この記事
そしてあのときも盛綱片岡仁左衛門さんでした。
「雷船頭」は一度舞踊公演で観た程度。あまり記憶はないのですが、知ってはいます。
「弁天娘女男白浪」は昨年5月に團菊祭で観ました。尾上菊五郎さん弁天小僧と、市川左團次さん南郷力丸日本駄右衛門は、先日團十郎襲名が決まった市川海老蔵さんでした。素晴らしかった。


*現時点で知っていることは?


◇女鳴神


「『鳴神』はかなり大人な話でした」というのを、かわいい年下の女の子から報告されたことはありますが(笑)、あとは分かりません。
「鳴神」、1月に新橋でやってましたね。行きたかったです。。ちょっと1月は歌舞伎公演が多すぎた。。


◇傀儡師


舞踊公演でよくかかる演目です。
十代目坂東三津五郎さん『坂東三津五郎 踊りの愉しみ』 (岩波現代文庫、2015年)によれば、
傀儡師とは「子供相手に、首掛けの箱の上で人形を舞わせている仕事」(p.124)だそうです。

坂東三津五郎踊りの愉しみ (岩波現代文庫) [ 坂東三津五郎(10世) ]

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傀儡師が歌詞に合わせていろいろな役柄を演じ分けていくのですが、
そのどれもが本物の真似になってはいけない、どれも「人形が踊っている振のつもりでやる」とは、こちらは七代目坂東三津五郎さんのお言葉。『七世三津五郎 舞踊芸話』(演劇出版社、昭和52年初版)p.73〜77より)

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「人形振り」というわけでは全くないのですが、人形のつもりで踊るようです。 

明るい曲で大好きなのですが、私、なぜか毎回寝落ちしてしまいます。。
先ほど「後述します」といったのはこのことで、どうしても途中で眠りに入ってしまうんですよね。
そういう演目、実は他にもいくつかあるのです

今回こそはちゃんと観たい!切実!!!笑


◇傾城反魂香


「吃又」という通称くらいしか知らないかも。。
(と言いつつ不安だったので調べたところ、「土佐将監閑居の場」の通称が「吃又」なのでだそうです。) 
確か主人公の又平が、絵の実力があるのにしゃべるのが苦手で、それを奥さんがかいがいしく支えている、という設定。
この絵の実力が認められて、ハッピーエンドになるのではなかったか…うろ覚えです…。  


◇盛綱陣屋


先述の通り、何年か前に観たテレビでやっていたのです。
どういう成り行きかは全く覚えていないのですが、盛綱が首実検(=討ち取った敵の首が本物かどうかを検分すること)をしている場面が印象に残っています。 
首実検につきものの、「本当は違う首なんだけど、大人の事情により正しい首だと言う」パターンだったはず。
その横で、死ななくて良かったはずの子供が切腹していた記憶があります。
全然歌舞伎を知らない頃でしたが、衝撃を受けたんでしょうね。
 
この首実検に際し、
「あれ、首が本物と違うぞ、どういうことだ?あ、あいつの計略だな。やってくれたわ。いや待てよ、そしたら横のこの子供は…」
みたいな盛綱の一連の考察と感情を、台詞なしで表情だけで表現するのです(=腹芸(はらげい)というらしい)
そのお話を仁左衛門さんがなさっていたのも何となく覚えています。 


◇雷船頭


ほとんど記憶がないのですが、一度舞踊公演で観ています。
雷が面白かった記憶はあります。。
同じ「一度観ている」でも、「盛綱陣屋」とのこの差は一体何なんでしょうね…。
やっぱり初見の分かりやすさは、セリフのある歌舞伎が強いのでしょうか。舞踊好きとしてはちょっぴり悲しい。 


◇白浪五人男(弁天小僧女男白浪)


言わずと知れた名作ですね!
歌舞伎を観始める前から、この芝居の存在や「知らざぁ言って聞かせやしょう」の台詞は何となく知っていたくらいです。

今回は浜松屋見世先から稲瀬川勢揃いまで。
女装した弁天小僧が南郷力丸とともに浜松屋で強請りをし、その策略がばれ、二人が正体を明かして帰っていく場面(この策略を見抜く侍、実は二人を含む一味の首領・日本駄右衛門なのです)
この二人が属する盗賊五人組がそれぞれ名台詞とともに名乗っていく場面です。

前回観て印象に残っているのは、弁天小僧が美しい娘の格好のまま、弁天小僧たる本性を現す変わり身(ここで例の名台詞が来るわけです)南郷力丸とのやりとりの、お互い勝手知ったる感じ
大好きでしたねぇ。

五人が花道にずらりと並び、「志ら浪」と書かれた傘を手にきまるので、できれば幕見でなく、花道の見える席を取りたいものです。


■観てみたい演目は?


いやもう、全部少しだけ知ってるから、全部観たいのが人の心というものですよね。笑

でも絶対はずしたくないのは、「盛綱陣屋」と「白浪五人男」、「傾城反魂香」でしょうか。

特に「盛綱陣屋」は、仁左衛門さんを拝見したいはもちろんのことですが、
中村勘太郎くん寺嶋眞秀くんと、応援したい子役さんお二人がご出演。勇姿を見届けたいですね…!

あとは、1月歌舞伎座「勢獅子」の獅子舞・後ろ足で話題をかっさらっていた中村鷹之資(たかのすけ)さんの踊りが観られる「雷船頭」偶数日。

3月はこの「雷船頭」と「白浪五人男」の配役が、奇数日・偶数日で替わります。
もうこの「日によって役者を変える戦法」、お金が持たないのでやめてください。。泣
いや、でもきっと芸を受け継ぐためには大事なことなのでしょう。やっぱりやめないでください。(メンタルぶれぶれ)


■どのチケットを買う?


夜の部は偶数か奇数か選びに選んで、チケットを死守する予定です!笑
あとは幕見で、買えなかった方の「雷船頭」を観に行きます。
 
昼は幕見で我慢。演目も厳選する…予定ですが、全部行ってしまうかもしれない自分が恐ろしい。。

誰も私の懐事情にご興味はないかと思いますが一応言い訳すると、ちょっと3月は旅行による出費が多くてですね。。


■まとめ


珍しく全演目に何かしらの知っていることがありました。
知っていることが増えると、観たいものがぐんと増えますね!
そして観てみたい演目や役者さんが増えると、嬉しさの反面辛さもありますね(経済面)

3月に国立の文楽公演がなかったのが唯一の救いです。
(にっぽん文楽はもちろん行きますよ!笑)

午前も午後も、純粋に物語として面白そうなものがあり、舞踊も気になるものがあり、と個人的には通いたくなってしまうプログラムでした。

物知らずが行く歌舞伎#6〜二月大歌舞伎(歌舞伎座)今の知識と演目選び

この企画は、知識が足りないゆえに
歌舞伎への第一歩を踏み出せずにいる方
の背中を押すべく、
歌舞伎歴1年の初心者が何を知っていて、何を目的に、
どのチケットを買うのか
をさらけ出す企画です。
こんなに物を知らなくても歌舞伎を楽しんでいますよ
というのをお伝えできればと思っています。

物知らずシリーズ第6弾は、2019年2月。
年の瀬に恥を晒して終わる無粋をお許しください…

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■歌舞伎座 二月大歌舞伎の演目は?


来年2月の歌舞伎座。
演目は以下の通りです。

【昼の部】
一.義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 すし屋
二.暗闇の丑松(くらやみのうしまつ)
三.団子売(だんごうり)

【夜の部】
一.一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)
    熊谷陣屋(くまがいじんや)
二.當年祝春駒 (あたるとしいわうはるこま)
三.名月八幡祭(めいげつはちまんまつり)


夜の部の「一谷嫩軍記」「當年祝春駒」あたりが読めないですね…
対して昼の部の読みやすさは安心します。笑 


■各演目について、現時点での知識


*そもそも知っている演目はあったのか?


【昼の部】

「すし屋」という言葉は何度も聞いたことがあるし、登場人物の「いがみの権太」という名前もとても耳馴染みがあるのです。
それだけ有名な演目ということなのですが、残念ながら「聞いたことがある」程度。
12/30(日)放送の『古典芸能への招待』(NHKEテレ)でやっていたようなので、録画したのを見たら情報更新します!

「団子売」はなんだかお馴染みになってきましたね!笑
文楽の方の「物知らず」や「感想」で何度か触れています。今月「文楽鑑賞教室」で上演されていたのです。
坂東三津五郎さんと中村勘三郎さんの踊った「団子売」の映像をよく観ています。大好きな舞踊です。

「暗闇の丑松」は聞いたことのない演目でした…。


【夜の部】

「熊谷陣屋」は一度、テレビで観たことがあるはず。
ただ当時はまだ歌舞伎をほとんど観たことがなかったので、いまいち覚えていないんですよね…。
でもものすごく有名、という印象です。 

あとは残念ながら初めましてでした…。


*現時点で知っていることは?


◇義経千本桜「すし屋」


先ほど触れたように、「いがみの権太」という登場人物は聞いたことがあるのです。
名前だけ見ると性格が悪そうですが、確か本当は良い人なのではなかったか…

多分、歌舞伎の入門書か何かでちらっと読んだのでしょうね。
曖昧な知識から入ってしまうので、実際に観てみないことにはすぐあやふやになってしまいます。


◇団子売


これは以前にも触れましたが、曲がとにかくいいのです…!太棹のドライブ感についつい乗ってしまう!

出だしは楽しい雰囲気の曲に合わせて、杵造・お臼の団子売夫婦が屋台を担いでやってきます。
その後、舞台の上で餅つきの様子を見せていくのですが、
この餅つきの前に臼と杵を準備するときの音楽もかっこいいので、ぜひ耳を傾けてみてください。

途中で一度伸びやかな曲調に変わり、踊りもゆったりと心地よくなります。
杵造の一人踊りから始まり、途中からお臼が加わります。

最後はおかめのお面を付けたお臼の一人踊りに、ひょっとこのお面の杵造が加わるのですが、
もうこのお面のところが本当に楽しい!
曲もテンポが上がり、どんちゃかどんちゃかしてわくわくします!!!

こちらの記事にて、文楽版の感想を語っております。


◇熊谷陣屋


首実検があったことと、最後に熊谷次郎直実が出家して一人花道を去っていくことしか覚えていない。
しかもこの前後に、別のテレビ番組で観ていた歌舞伎でも首実検があったので、ストーリーや登場人物がもはや脳内で混沌としております。 。

でもものすごく有名な演目だと認識しております(二回め)。


■観てみたい演目は?


『暗闇の丑松』尾上菊五郎さんなのですね…!
今年の印象的な舞台でことごとく格好良かった菊五郎さん、ぜひ観に行きたい。
『十六夜清心』(感想はこの記事と同じく、中村時蔵さんと組んでいらっしゃいます。素敵に違いない!

中村吉右衛門さんが熊谷をなさる『熊谷陣屋』も外せません。
「吉右衛門さんは絶対に観ておくべき」とは歌舞伎観劇大先輩からのお言葉なのですが(笑)、
ものすごく「歌舞伎」を感じるなぁ、というのが初心者の印象です。(そのくせ12月の国立は行けなかった不届き者です。笑)
名作を吉右衛門さんで観られる絶好の機会。絶対に観に行きたいところです。

『名月八幡祭』坂東玉三郎さんの芸者は素敵だろうなぁ…
片岡仁左衛門さんの船頭も粋でかっこいいに違いありません。 

あとは『団子売』ですよね!もう私これ好きすぎますよね!!笑
中村芝翫さん片岡孝太郎さん。大変失礼ながらお二方の踊りを拝見したことがないので、とても楽しみです。


■どのチケットを買う?


観たいものがあふれていますが、2月は気になるものを幕見になると思います。
というのも、

2月は国立劇場で文楽公演があるのです!

文楽があるときには、極力文楽を観に行きたい。
というのも、以前も書きましたが文楽は歌舞伎に比べて公演が少ないのです…。

というわけで、

スケジュールとお金の都合をつけつつ、観たい演目をちまちま観に行きます!


■まとめ


7月から始めたこのブログ。
つい最近のことですが、当時は「歌舞伎を観に行く」ことは日常ではなく、現に7月と8月は観劇回数ゼロだったのではないかと思います。
それがすっかり毎月の恒例となり、「観に行くのが当たり前」になってきつつあるここ数ヶ月。
はまる、というのはおそろしいものですね。笑

***

2018年、拙いブログにお付き合いくださり本当にありがとうございました。
経験も浅く、知識も足りず、意図せずイラっとさせてしまうことも多々あったのではないかと思います。
それでも読んでくださる方がいることに、日々心より感謝しております。

2019年も少しずつ知識を蓄え、自分なりの方法で「和もの好き」仲間を増やしていけたら嬉しく思います。
何卒宜しくお願いいたします! 

それでは、良いお年をお迎えくださいませ。
 

歌舞伎座座席レビュー【2階席後方・右側 編】

実際に座ってみた歌舞伎座の座席を
場所ごとにレビューしてみよう!という企画です。

観劇は決して安いお金じゃないから、
なるたけ見やすく、楽しめる席がいい。

しかしどこがどんな様子か
さっぱり見当がつかない!

そんな気持ちから、なかば自分のために始めてみた企画です。笑

徐々に更新していく予定。
少しでもお役に立てれば幸いです。

*** 

第3回は、【2階席後方・右側】。二等席にあたります。
竹本が近かった!!





■歌舞伎座二階席後方からの見え方


見え方はこんな感じです↓

2階の見え方

舞台のてっぺんが、ちょうど三階席の端っこと重なるくらい。
つまり上の階の座席によって、舞台が遮られることはありませんでした。

役者さんもとても近くに見え、表情や細かい所作までよく分かります。

舞台上に高い建物が出現したときは、その上層階が真正面に来ます
このときは「楼門五三桐」を見ましたが、「絶景かな」の石川五右衛門は本当に真ん前でした!

一階と同様、傾斜は緩やか。
前の方が身を乗り出してしまうと、とても見にくくなってしまいます
特に花道はみなさん乗り出しがちだったので、隙間から辛うじて見える程度でした。

二階に限った話ではありませんが、花道をよく見たい場合は各ブロックの花道寄りの座席を確保した方が良さそうですね。 

それから大事なところ!
最初にも書きましたが、二階席は竹本の座る床が近く、よく見えます!
ちょうど座席と同じくらいの高さだったのかもしれません。
それを思うと、二階席は「音楽を担当する方たち」を見るにはとても良い場所なのではないかと思います(舞台自体の見え方も良いので、もちろん長唄・清元の見え方もばっちり)。

二階席でも、オペラグラスがあるとより一層楽しめます!
周りにも使っている方が多くいらっしゃいました。


■歌舞伎座二階席後方の音響


二階席は、どういう音の流れか分かりませんが黒御簾(舞台向かって左の、囃子や効果音等を演奏する場所)の音がよく聞こえました!
幕見席では聞こえなかった音がしたり、いつも聞いている音がもっとクリアだったり。
なぜなのでしょう…音響学の方に教えていただきたい… 

それから、もはや耳タコですが竹本が近いので、あの迫力が目でも耳でも楽しめます

三階席が上を覆っているので、確かに音はこもりがちではあるのですが、
一階後方席と比べると、高さがあるからかこちらの方が良かった気がします。

二階席で強く感じたのは、拍手の音がこもること。
会場全体の拍手が何だか遠くて、二階席の拍手が単体で聞こえてくる感じでした。
「二階席」という室内にいるような感覚になりました) 

劇場全体の盛り上がりを感じたいならば、もしかするとやや物足りないかもしれません。

 

■二階席の服装(洋服・着物)


日によるのかもしれませんが、私が行った日は洋服の方が多かった印象です。
一階席ほど気張ってはいませんが、気を配った服装という感じ。

もちろんお着物で行っても何ら問題はないかと思うのですが、
この日は和装の方が多くはいらっしゃらなかったので、格などの観察ができず…。
後日補足いたします。申し訳ございません。。

ちなみに私は「友達と週末にちょっとお出かけ」くらいの洋服で行きました。


■二階席のいいところ


花道が見えづらい、傾斜が少ない、など不便はあるのですが、
そうはいってもやはり役者さんがとても近く見えます! 
本舞台全体をちょうどよく俯瞰するにはベストなのかな、と思います。

同じ「役者さんが近い」でも、一階は振動を感じられたり衣擦れの音まで聞こえたり、という物理的な近さですが、
二階は感覚的な近さというか、舞台を絵として眺めるときに、一番うまく額縁に収まる距離感、といった感じです。


■まとめ


一階後方席と同様、傾斜の少なさや音のこもりはやや気になるのですが、
そのデメリットを「舞台全体の見え方」の面で補ってくれる席でした。

普段三階や幕見から、オペラグラスにすら目を凝らして見ている者としては、
やっぱり二階席もちょっとした贅沢なのです!

役者さんが正面できまるときの視線の高さがちょうど二階くらい、と聞いたことがあります。
今回は後方席でしたが、前の方に座ると他の階とはまた違った迫力を感じられそうですね!
いつか前の方に座ってみたいものです。

最後になりましたが、
二階に上がる階段の踊り場に川端龍子による「青獅子」の日本画が飾られています。
迫力のなかにどこか愛嬌があるこの獅子、ゆっくり眺められない踊り場にあるのはもったいないのですが、二階に上がる際はぜひ階段を!

物知らずが行く歌舞伎#5〜壽 初春大歌舞伎(歌舞伎座)今の知識と演目選び

この企画は、知識が足りないゆえに
歌舞伎への第一歩を踏み出せずにいる方
の背中を押すべく、
歌舞伎歴1年の初心者が何を知っていて、何を目的に、
どのチケットを買うのか
をさらけ出す企画です。
こんなに物を知らなくても歌舞伎を楽しんでいますよ
というのをお伝えできればと思っています。

物知らずシリーズ第5弾です。
おめでたい1月の歌舞伎座。もうそんな季節なのですね…。
先日鏡餅が売られているのを見つけ、軽いめまいを覚えました。

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■歌舞伎座 新春大歌舞伎の演目は?


1月の歌舞伎座。
演目は以下の通りです。

【昼の部】
一.舌出三番叟(しただしさんばそう)
二.吉例寿曽我(きちれいことぶきそが)
 鴫立澤対面の場
三.廓文章(くるわぶんしょう)
 吉田屋
四.一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)
 檜垣、奥殿

【夜の部】
一.絵本太功記(えほんたいこうき)
 尼ヶ崎閑居の場
二.勢獅子 (きおいじし)
三.松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)
 吉祥院お土砂の場
 四ツ木戸火の見櫓の場
  浄瑠璃「伊達娘恋緋鹿子」


いいですか、「一條大蔵譚」は「いちじょうおおくらものがたり」ですよ。
私は「いちじょうおおくらたん」だと長らく思っておりました。
ええそうです、「盟三五大切」もつい最近まで「めいさんごたいせつ」と読んでいた輩です(正しくは「かみかけてさんごたいせつ」)
電車内とかで口に出す前に気付けてよかった。。


■各演目について、現時点での知識


*そもそも知っている演目はあったのか?


正直なんだかどれも耳馴染みのある演目ばかりな気がしたのです。
しかしあくまで「気がした」だけでした。。

【昼の部】

「舌出三番叟」は、踊りを始めたばかりのころ見たことがあったと思います。
 
「吉例寿曽我」は浅草の新春公演(この記事)でやる「寿曽我対面」と同じものかと思ったら、登場人物が全然違うので、近寄れたと思いましたが後ずさりました。
 
「廓文章」「一條大蔵譚」は名前を聞いたことがあるのみで、内容は全く想像できておりませんが、
先日の中村屋さんのドキュメンタリーにて、中村七之助さんが「廓文章」の夕霧に抜擢された、というお話が出てきましたね。 


【夜の部】

「絵本太閤記」「勢獅子」も名前のみ。

「勢獅子」なんてしょっちゅう舞踊公演にかかるのに、何故だかいつもタイミングを逃して見られていないんです…
でも、よく体の動く方々が踊るような見ごたえのある踊りだと認識しております。笑

「松竹梅湯島掛額」は、横に小さく「伊達娘恋緋鹿子」の文字。
これは今月文楽で見に行くものでは…?!(この記事参照)
登場人物にも「お七」がいますね!


*現時点で知っていることは?


◇舌出三番叟


「三番叟」は、能に起源を発するご祝儀舞踊。お正月の幕開けにはぴったりなのだと思います。
「舌出」とある通り、三番叟役が途中でぺろっと舌を出すのです。

舞台で見たことがあるわけではないので、舌を出すのがちゃんと見えるのか分かりませんが、多分舌を赤く塗るのではないでしょうか。いずれにしても面白そうです!

確か曲も楽しかった記憶があります(自分もいつかやりたいと思ったので笑)。


◇松竹梅湯島掛額


「伊達娘恋緋鹿子」についてはこの記事で恥をさらしています。
恋する男のために娘が放火する、という話を元にした物語です。
12月に文楽で見るので、そうしたら詳細が分かるはず!

ただ題名が全然違うので、どこまでこれと同じなのかが分かりません。

***

これしか知らなかった…見たことがあるような名前の演目ばかりだったのに…


■観てみたい演目は?


演目というわけではないのですが、
「吉例寿曽我」に中村福助さんのお名前があるのです。
 
福助さんといえば、9月に「金閣寺」の慶寿院尼役で、5年ぶりに舞台復帰されたばかり。
ご病気をされる前の舞台は映像でしか見たことがありませんが、9月の舞台でお声の美しさと品の良さに感動し、初心者ながらご復帰が心から嬉しかった。
「吉例寿曽我」、幕見でもいいので見に行きたいですね。

昼の部は他に、踊り好きとしてやっぱり「舌出三番叟」は興味があるし、
私でも名前を聞いたことがある(=有名に違いない)お話を見ておきたい気もしています。

しかし夜の部も大変魅力的で、
2018年の公演だけでも何度も歌舞伎の魅力に気付かせていただいた中村吉右衛門さん
「名高大岡越前裁」での知性と気品にあふれた名奉行ぶりが忘れられない中村梅玉さん
「法界坊」での愛嬌とリズム感、後半の舞踊にやられた市川猿之助さんが、
各演目の主要な役で出演されるようです。
これはもう、私の個人的な歌舞伎一年目の総集編として素晴らしい三演目なのです…!

「松竹梅湯島掛額」、中村七之助さんの「お七」、見たいですねぇ…。

ちなみに先ほどからよく登場する12月の文楽「伊達娘恋緋鹿子」ですが、 
文楽と歌舞伎とで、同じ演目を同じ時期に見られるって面白いのです。
「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」がいい例で、6月に歌舞伎、9月に文楽で見た(この記事)のですが、
ちょっとずつ出てくる文化が違ったり、それぞれの良さが改めて分かったりして、とても勉強になるのです。

そして、舞踊公演でニアミスし続けている「勢獅子」!笑

 『日本舞踊ハンドブック改訂版』(藤田洋、三省堂、2001年)によれば、
「祭礼舞踊のエッセンスを存分に盛り込んだ、賑やかな一幕」とのこと。 

日本舞踊ハンドブック改訂版 [ 藤田洋 ]

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そんなことを言われたら、今度こそ見逃したくないと思うに決まっているのです。笑


■どのチケットを買う?


夜の部は、3等でもなんでもともかく全て見たいと思っています。
昼は厳選して幕見の予定。

なにせ1月は浅草も行くし、国立劇場の方も面白いと聞いているのです。
本当は全て見られたらいいのですが、働く庶民には厳しい話。
いつかはそんな贅沢ができるようになりたいものですね…

(ちなみに国立劇場の公演の「物知らず」をやらないのは、基本的に毎回知らない演目をやっているからです。笑)


■まとめ


新年から歌舞伎を見にいくようになるとは、数年前には考えてもみませんでした。
歌舞伎好きとして迎える2019年が楽しみです。

しかし、歌舞伎の公演って本当に多いですね…!
とてもじゃないけれど追いきれない。
追いきれないからこそ、どれもこれも魅力的に見えてしまう。

来年は「選ぶ力」を養う一年にしたいですね。。
 
プロフィール

わこ

◆東京都在住╱地味目のOL (平成生まれ)。
◆大学で日本舞踊に出会う
→社会に出てから歌舞伎と文楽にはまる
→観劇2年目、毎月何度か劇場に通う日々。
◆着物好きの友人の影響で、着物でのお出かけが増えてきた今日この頃。

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