以前このブログで激賞したシネマ歌舞伎(⇒この記事)。
本日、再び行ってまいりました!

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『大江戸りびんぐでっど』!!

あの宮藤官九郎さんによる脚本の、
どたばたハチャメチャ喜劇(もといゾンビ映画)です。

忘れないうちに感想をば。


■あらすじ


ちょっとまとめにくいので、笑
公式を引用させていただきます。
シネマ歌舞伎「大江戸りびんぐでっど」公式サイト
 
時は江戸時代、処は大江戸。
くさや汁を浴びた死人が"存鼻(ぞんび)"として生き返った。
人に噛みつき増え続ける"ぞんび"に江戸の町は大騒ぎ。
くさやの名産地新島出身の半助は、
くさや汁を体に塗ることで彼らを従わせることに成功する。
想いを寄せるお葉と共に、何と人間の代わりに
"ぞんび"を働かせる人材派遣会社「はけんや半助」を起業する。
"ぞんび"は文句も言わずに人間の嫌がる仕事を安く請け負い、
商売は大繁盛となった。
しかしやがて派遣に仕事を奪われた人間たちが現れ、
切っても死なない派遣"ぞんび"VS失業者の争いが始まろうとしていた。


あらすじには書かれていませんが、
お葉ちゃんには、死に別れた夫「新吉」がいます。

クドカンさんの軽快な台詞回しと、
役者陣の強烈な個性が爆発する舞台です。


■感想


*歌舞伎役者の身体


一番に思ったのは、「歌舞伎役者の体」について。
 
ヒップホップを踊る役者さんたちを観ながら、

日本舞踊を土台にしながら西洋の踊りをどう踊っているのか

というのがなんとなく見えてきて、そこが面白かったです。


*特に印象に残った役者さん


福助さんが…福助さんが可愛らしい……

女郎・喜瀬川の役だったのですが、 
あの軽やかさは何なんでしょう、、 
何とはなしにちょっと走る、みたいなときの雰囲気がもうでした。
待ち遠しい9月はもうすぐ!!


そして、お葉役の七之助さん
ラストのあのバランスの悪い板の上で、
あれだけきれいな形をどうやったら作れるんだろう。
平地でもバランスとれないのに(泣)
 
歌舞伎役者なら当たり前なのかもしれませんが、
ちょっと立っていたり座っていたり、お辞儀をしたり、よたついたり、
そういう一つ一つの美しさに目を奪われました。
その雰囲気で「げ、まじで?」とか言うのでたまらない笑


大工の辰役の勘九郎さんは、みんなが踊り終わってはける中で
一人でキレッキレにファンキーに踊り、
「Pow!!!」ときめる場面が最高に輝いていらっしゃいました。笑
酒に溺れてからの目の据わり方もこわい。


そして、一瞬の登場にして一番強烈な印象だったのが
町娘役の小山三さん!!
当時、すでに御歳89歳のはず。
かわいらしい振袖を着て出ていらっしゃり、会場大盛り上がりでした。
たぶん誰よりも、町娘役を盛り上げられる方だったのではないでしょうか。。

90年近く舞台に立ち続けたとのこと、
本当に素晴らしいと思います。


*勘三郎さん、三津五郎さんのこと


シネマ歌舞伎やら動画サイトやらで
お二方の舞台を観るたびに、

なぜもう少し早く歌舞伎を知ろうとしなかったか…

と、悔やみに悔やんでいます。

勘三郎さんのお芝居の、あの説得力

今回の芝居も、新吉(勘三郎さん)が
半助(幸四郎さん、当時は染五郎さん)と対峙する場面が
一番のハイライトだったと思います。

そして三津五郎さんの今回の役は、
なぜかいつも癖のある角度でキメてくる四十郎。

そんな役回りながら、動きの美しさが格別だったんです。

前半の軽妙な雰囲気から、後半は出世もして、
ラストシーンの頼もしさ。
あれは(ゾンビじゃなかったら)惚れる


…映画でこれなんだから、
舞台でお二方を拝見していたら
もっとガーンとくるんだろうな。


■まとめ


さて、りびんぐでっどの話に戻り。

ストーリーにはあえて触れずにおきますが、
思った以上に夏の夜におあつらえ向きな映画でたまげました。笑

正直、考えるよりも感じるよりも、
まず「受け止める」という感じの舞台。

それくらいとがってました

当時、賛否両論あったに違いない。

私としては、役者さんたちの本気の悪ふざけや
ちょっとした小ネタを結構笑って楽しめました◎◎


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