すごく感激した秀山祭九月大歌舞伎・夜の部の「幽玄」、
見事に賛否両論だったんですね。。

自分の感想は自分の感想なんだからいいんだ!と思いつつ、

初心者って安易に歌舞伎の感想書きにくいんだよなぁ
という思いがずっとあったので、
これを機につらつらと考えをまとめてみました。

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正直、役者や音楽や演出がどうとか、
歌舞伎座がどういう場所なのかとか、
その月の公演がどういう意味を持ったものなのかとか、

初心者にはよく分かりません
 
観始めたばかりだから、全ての演目が新鮮で、
どれを観ても素直に感動できるし、
逆にどれを観てもどこかしら分からない(笑)

眼目を見落としたり、気付けなかったりするときもあるし、
歌舞伎好きにとったら常識みたいなことに甚く感動することもある。

そういうもろもろの知識不足を自覚しているがゆえに、
感想を書くことは恥を晒すようで、気後れしてしまうのです。


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今回の「幽玄」、私は圧倒的に「賛」側です。

私はただただ純粋にあの舞台演出を楽しみ、 
もともと大好きな打楽器というものを味わい尽くし、
大好きな打楽器と大好きな踊りの出会いを心の底から喜びました。
(本音を言えば、玉三郎さんの舞踊をもっと堪能したかった思いはありますが…)

歌舞伎や能に詳しい、知識の豊富な方から見たら、
いろいろ思うところがおありなのかもしれません。

確かに私は歌舞伎初心者で、
劇場の意味も秀山祭の意味も深く考えておらず、
舞や踊り、演奏の本来あるべき姿も分からない。

でもそれは、舞台をつくる方々が
十分すぎるほど十分にご存知
なはずです。
生半可なお気持ちで舞台に立たれる方は、
誰一人としていらっしゃらないと思います。 

だから初心者の自分は、
細かいことは気にせず
まずは安心して楽しめば良い
のかな、と。

辛口の感想は批評ができる方にお任せして、

今の自分がその舞台をどう感じたかに素直になる。

純粋にその舞台を味わい、楽しんだのなら、
何を恥じることがあるでしょう。

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初心者が気後れして口をつぐんでしまったら、
歌舞伎はいつまでも「ハードルが高い」存在から
抜け出せないのではないでしょうか。

もちろん全員が全員讃美してしまったら
それはそれで歌舞伎の未来はないと思いますが、

初心者こそ、まずは流されずに自分の感想を持ちたいものです。



というわけで、

近々「幽玄」の感想、アップします。笑