待ちに待った!平成中村座!!
ドキュメンタリーやシネマ歌舞伎の雰囲気を見るにつけ、
何て楽しそうな場所だろう、と心待ちにしていたのです。

とはいえ正直チケットは高かったし、座席のことも中の雰囲気もよく分からないし、
そもそも方向音痴が無事に会場までたどり着けるのかというところも含めてドキドキでした。

そんな平成中村座、
いやもう、行って本当に良かったです。ものすごく贅沢なエンターテインメントでした。 
 
まずは劇場についてレポートします!(感想編はこちら

 



1.劇場までの道のり


2018年の平成中村座、浅草駅からのアクセスです。
(年によって場所が変わるとか…また同じ場所に芝居小屋ができたときに役に立つことを信じて。)

私が今回使ったのは、観音通りを行って本堂の左から平成中村座に回り込むルート。
もちろんまともに仲見世通りからも行けますが、休日の仲見世の混雑はなかなかえぐいので。笑
でも仲見世を通ると「浅草に来た!」という実感がわいて、それはそれで好きです。

まずは浅草駅の雷門近くの出口を出て、
仲見世通り(雷門をくぐってまっすぐ歩く通り)の一本右、観音通りに入ります。

観音通り

こちらが観音通り。
途中にリサイクル着物の「たんす屋」さんやら「福服」さんやらがあるのですが、
浪費の誘惑を振り切ってまっすぐ歩きます。

左手に浅草寺が見えたら適当な場所から浅草寺境内に入って、浅草寺の諸々の建物を左に見ながら歩きます。

平成中村座_浅草寺横

平成中村座は浅草寺境内にあります。私はうっかり浅草寺の外をさまよってしまい、時間をロスしました。。

少し歩き、本堂が見えたら左から裏手に回り込みます
すると右手に幟のはためいているのが見え、何やら音楽も聞こえてきます。

幟を右手、本堂を左手に見ながら歩いていくと…

平成中村座_入り口

ありましたー!平成中村座の入り口です!うっかり見落としそう!
この右が当日券売り場のようです。

この小さな入り口を入って道なりに進むと、芝居小屋の入り口です。

IMG_20181124_152643

いいですねぇ!いよいよです。わくわくします。

ちなみにこの風景から後ろを振り返ると、
お弁当の売店、お土産物の売店、遠景に浅草花やしきの絶叫マシンが見えます。


2.座席について【1階竹席の場合】


※座ったことがあるのが竹席のみなので、限定的な話になってしまいます。ご了承ください。

劇場に着いたら、まず靴を脱ぎます
お茶子さん(スタッフのお姉さんたち)が配っているビニール袋に入れて、自席まで持っていきます。
竹席は椅子の下に、靴を入れられるスペースがありました。

靴を脱いで階段をのぼり、客席に足を踏み入れると…

DSC_0636

天井には中村座の大きな提灯!誇らしげで、堂々たる雰囲気です。

さて、一階竹席は長椅子です。椅子の面が畳になっていて、ふかふかの座布団が敷いてあります。
(私は大丈夫でしたが、終演後に「お尻が痛い!」という声がかなり聞こえました

床はカーペット敷きです。
11月だとかなり底冷えします
私は冷えると体のそこかしこが痛くなってしまうので、レッグウォーマーを持っていきました😅

通路は狭く、前に人が通るときは荷物をどかしたり、立ってあげたりしないと難しいかと思います。
座席自体も、お隣との距離は近めです。 

傾斜はついていますが、席によってはかなり見にくいと心した方が良いかと思います。
前の人がかぶって見えづらいから、と体を横に傾けてしまうと、
後ろの方の視界をかなりふさいでしまいます。(後ろの方がもっと傾くことになります。笑)
小さな会場なので、その辺はお互い様で!思いやりの心、広い心を忘れずに行くべきだなぁと感じました。

でも、舞台がとても近い
花道も、出から入りまで見やすい
客席からの舞台の見え方はこんな感じです。

平成中村座_見え方

花道・七三の方を向いてみるとこんな感じ。

平成中村座客席全景

下の方はちょっぴり遮られますが、十分によく見えると言えます。
日頃 歌舞伎座の幕見だの三階だのから見ている身としては、揚幕からの出入りが見られるだけで万々歳なので、
それをこの距離で見られるなどと言ったらこの上ない幸せなのです。

そして場所によっては、間近を役者さんが通ります!!!
私の座った席(竹席右側後方)は、真横の通路が役者さんの通り道でした。
何て嬉しい体験なんでしょう…!私なんぞがこんな場所に座って良かったのかとすら思います…!笑

オペラグラスを持って来ている方もいました。
あると細かい表情など、よく見えるかと思います。

しかし「江戸の芝居小屋」ならばそのようなものはないだろう、という考えから、
私は今回あえてオペラグラスなしで観劇してみました。笑
後方の席でしたが、問題なく見えましたよ! 

お弁当は基本的に、この座席で食べます。
途中で筋書やグッズの販売、ごみの回収が回ってきてくれます。至れり尽くせりです。


3.服装について


着物の方も、洋服の方もいらっしゃいました。
 
着物は、紬から柔らかい小紋まで様々だった様子。
落ち着いた色味をお召しの方が多かったのは、季節柄でしょうか。

洋服の方も、本当に様々です。
スーツの方もいらっしゃいましたが、カジュアルなスタイルの方も多かった印象です。
私はシンプルなワンピースで行きました。 

雰囲気としては和服がとても似合うので、ぜひお着物で行きたいところですが、
先ほど書いた通り通路が狭いので、洋服の動きやすさがいいのかもしれませんね。

いずれにしろ防寒対策はしっかりと

特に足元の冷えが厳しいので 、タイツに靴下を重ねるなり、レッグウォーマーを持っていくなり、
何かしら対策を練って臨んだ方が良いかと思います!


4.トイレについて


休憩時間は、特に女性用トイレが大変に混みます。
しかし数は十分なので、回転が早いです。

何しろ、霞番さん(かすみばん、トイレの誘導係)の捌きが素晴らしい!

どこが何人分空いているのかを流れるように誘導しながら、調子の良いトークで行列を和ませてくれます。
気の利いたアナウンスに何度も微笑んでしまいました。

「このトイレも、中村座名物でございます!」(by 霞番のお姉さん) 

なんと誇り高きお手洗いであることか!笑

トイレは屋内にあり、洋式です
個室一つ一つにスリッパが用意されていました。 

ちなみに霞番とは、 「トイレで流す=消える」というところから名付けられたとのこと(この記事)。
こんなところにも、江戸っぽい粋な心遣いを感じますね。 


5.平成中村座で買えるもの


確認できたのはこんな感じです↓

・お弁当何種類か
・お土産(含・中村座限定グッズ)
・筋書(プログラム) 1,500円
・イヤホンガイド

筋書は歌舞伎座よりもややお高めですね。
サイズはB6でしょうか、歌舞伎座や国立劇場より一回り小さかったですが、厚みがありました。
今回は買わなかったので、情報が薄いです…。

お弁当とお土産は、劇場を出てすぐの屋外スペースにて販売。
筋書については、外でも買えますが、幕間にお茶子さんが客席まで売りにきてくれます。


6.まとめ


今回は平成中村座の劇場についてまとめてみました。
一度行っただけなので、情報も薄いし不足も多くて大変恐縮ですが、少しでもご参考になれば幸いです。 

大きな劇場でしか歌舞伎を見たことがなかったので、この大きさの芝居小屋はとても新鮮でした。 
江戸時代は椅子ではなくて直に座っていたのだと思うけれど、
こういう空気感で芝居を見ていたんだなと思うと、歌舞伎の歴史に近づけたようで何だか嬉しい。

近くのお客さんの話し声はとても大きく聞こえてしまうのですが、
それもまぁご愛嬌で、江戸時代もそんなものだったのだろうな、と。笑
(最低限のマナーはもちろんありますが、、笑)

劇場内にはいろんなところに写真やイラストが飾ってあり、
その一つ一つに芝居愛、中村屋愛を感じました。
 
初めて歌舞伎座で歌舞伎を見たときに、その「歌舞伎のためにある場所」の雰囲気に圧倒され、感動したのですが、
平成中村座にはそれとはまた違った感動がありました。

***

右も左もわからず緊張とともに赴いた平成中村座での初観劇。
感想編に続きます!