この企画は、「知識が足りないから…」と歌舞伎への第一歩を踏み出せずにいる方の背中を押すべく、
歌舞伎歴2年の初心者が何をどのくらい知っていて、何を目的に観に行くのかをさらけ出す企画です。
初心者の無知っぷりと、この2年でちょっと学んだことを、背伸びせず、恥ずかしがらずにお伝えできればと思っています。


明けましておめでとうございます!
本年も、みなさまにとって素晴らしい一年になりますようお祈り申し上げます。

さて!新年早々2日から、各所で初芝居の幕開けです。早いっ!!!

ぎりぎり幕が開く前に、新春一発目の物知らず更新です。(もはややる意味)
 
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■歌舞伎座 壽 新春大歌舞伎の演目は?


1月の歌舞伎座。
演目は以下の通りです。

【昼の部】
一.醍醐の花見(だいごのはなみ)
二.奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)
 袖萩祭文
三.新歌舞伎十八番の内 素襖落(すおうおとし)
四.河内山(こうちやま)
 松江邸広間より玄関先まで

【夜の部】
一.義経腰越状(よしつねこしごえじょう)
 五斗三番叟
二.澤瀉十種の内 連獅子(れんじし)
三.鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)

夜の部最後の「鰯賣戀曳網」、旧字ばかりでちょっと読みにくいですね。。
あとは「言われてみればまぁそう読めるよね」というものばかりではありますが、漢字が並ぶのでちょっとハードルが高いように見えます。
読んでしまえば「あぁそうだよね」となりますが(2回目)


■各演目について、現時点での知識


*そもそも知っている演目はあったのか?


【昼の部】


「素襖落」と「河内山」は、いずれも歌舞伎座で観ました!
が、まさかの感想がブログに上がっていない…よって過去の自分がどう捉えたかがいまいちはっきり思い出せない。笑

あとの二つは初めて見る名前だったはずです。
 

【夜の部】

「連獅子」以外は初めましてですね…。

***

新年早々なかなかの初心者感が出ていて誇らしい限りです。笑
筋書を買って、向こうで予習しつつ観劇する予定です。

 

*現時点で知っていることは?


◇素襖落


何だか割と最近これを書いた気がします…いつだったか…。
観たのは一昨年11月だったかと思います。尾上松緑さんの太郎冠者、ふふっと笑いました。

狂言が元になっている演目です。

主人から使いを頼まれた太郎冠者、使いの先で散々酒をふるまわれた挙句に素襖まで与えられ、上機嫌で帰宅。
大事の素襖を主人に取られまいと必死に隠すのですが、そこは酔っ払いのすることなので、もう先の知れたことですね。笑
酔っ払い具合が愛嬌とおかしみを生む、楽しい演目だったと記憶しております。
 

◇河内山

これ、観てはいるのですが筋をほとんど覚えていないんですよ。。
最後の河内山宗俊の捨て台詞「馬鹿め」があまりにも印象的ではあります。笑

確か河内山宗俊が、実際の身分とは違う偉い坊さんであると自らを偽って(半ば金目当ての)交渉に出向き、 見事に成功したかに見えた矢先に、黒子で正体がバレるという流れだった気がする(うろ覚え)

面白みを理解しないままあらすじだけ伝えることのつまらなさたるや。。作品殺しにもほどがありますね、申し訳ない。。 

初心者の観劇の記憶はこんなもんなんです、というところがお伝えできれば(逃げ腰) 


◇連獅子

最近よく出ている舞踊「連獅子」。
11月には松本幸四郎さん・市川染五郎さん親子の連獅子がかかりました。

以前ちらっとまとめてみたのを、ほぼそのまま引用させていただきます。

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能「石橋(しゃっきょう)」が元になって作られた舞踊です。
とりあえず、次のストーリーが分かれば楽しめるはずです↓

●獅子を手に持って踊るところ

霊地・清涼山にあるとされる石橋の由来を語っていきます。

●獅子を置いてから

親獅子は、仔獅子を谷底に突き落とし、自力で登ってこられた仔だけを育てます

ここでは、

・無邪気に遊んでいた仔獅子が、親に突き落とされ、縋りつこうとするもやはり力尽きて谷底へ
・なかなか登ってこない仔に気を揉む親
・谷に流れる川の水面越しに、親子の目が合う!仔獅子、一念発起!!
・懸命に駆け上がってくる仔獅子と親獅子の感動の再会

というようなストーリーが展開されます。

「連獅子」といえば毛を振るところが有名ですが、私はここが一番ドラマティックだと思います。

●宗論

一旦二人が花道から引っ込み、新たに獅子の拵えで登場するまでの間を、狂言がつなぎます。
どっちの宗教の方が秀でているかを言い争う「宗論」 と呼ばれるところで、これは知らなくても聞き取れるのではないかと思います。楽しいところです。

で!ここから獅子が出てくるまでの音がかっこいいのでぜひ聴いてください!! 

●毛振り

何も考えずに観て楽めばよいと思います(ざっくり)

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今回は「澤瀉十種の内」とあるので、見慣れたものとは演出が少し違うのかもしれません。それも含めて楽しみ。

個人的に踊りが好きな市川猿之助さんの親獅子と、市川中車さんのご子息・市川團子さんの仔獅子です。


■観てみたい演目と気になるポイント


まず「連獅子」は観ておきたい!
それはもう、連獅子が好きだし踊りが好きだし、猿之助さんがどう踊られるのかを観たいからです。

それから、中村勘九郎さんが久しぶりに歌舞伎座にご出演とあって、「醍醐の花見」「袖萩祭文」「鰯賣」は(少なくともどれかは必ず)観たい。
ちなみに「鰯賣」の禿役は、勘九郎さんのご子息・勘太郎くん長三郎くんが、それぞれ偶数日・奇数日にご登場。こちらも楽しみの一つです。

「醍醐の花見」はどのような演目か知らないのですが、歌舞伎総合公式サイト「歌舞伎美人」によれば舞踊劇とのことで、踊り好きとしてはたまらないですね。笑
「勢獅子」この記事や「お祭り」この記事で渋かっこいい踊りを堪能した中村梅玉さんはじめ、キレのある踊りが大好きな中村芝翫さん・勘九郎さん
最近ナウシカ歌舞伎のクシャナで巷を賑わわせた中村七之助さん、若手の踊り上手と言えば!な中村種之助さん・鷹之資さんなど、個人的に「この方が踊るなら観に行く!」という配役です。

「素襖落」中村吉右衛門さんの太郎冠者に中村又五郎さんの大名、中村雀右衛門さんの姫と豪華な布陣
「河内山」「五斗三番叟」松本白鸚さんが主演で、いずれも重厚感ある舞台になりそうだなぁとうずうずしております。


■まとめ


今月の歌舞伎座、何をいつどう観に行こうか決めきれないまま、先に「新春浅草歌舞伎」と国立劇場の「初春歌舞伎公演」のチケットを取ってしまっております。。
(※浅草の3等席は3,000円、国立にいたっては2等B席でも2,800円と気軽な値段設定なので、こちらもおすすめ!!!)

しかし!

歌舞伎座、やっぱり観たい演目だらけですっ!!!

新年早々スケジュール調整に難渋しておりますが、今月しか観られない貴重な舞台の数々、何とか後悔なく観に行けたらと思います。

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1年半ほど続けております本ブログ、どなたかのお役に立てているかいないか分かりませんが、本年も地道に続けていこうと思います。
相変わらずマイペースな更新になるかと思いますが、自分自身の「好き」と全力で向き合っていく所存です。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします!