大変長らくご無沙汰しております。わこです。
過ごしにくい日々が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか?

私は諸々ありまして、またもや生活が激変し、情勢も相俟ってなかなかお芝居に行けず、お稽古の回数も減ってしまいましたが、相変わらず踊り大好き・着物大好き・お芝居大好きで過ごしております。

最近は近所にいいリサイクル着物のお店を見つけ、物欲と必死で闘ったりなどしておりました。来週行ってまだ売れ残ってたらあの着物買う、、(敗北)

さて、お芝居や公演に行く機会が減ってしまったこともあり、なかなか更新できていませんでしたが、お盆休みになったのでちょいと更新してみます。

日本舞踊を始めてから今までに習った曲を、習った順に振り返ってみる企画の第5回です。

これまでのシリーズはこちら 

※ひとつお断りしておくと、流派によって、どころでなく同じ流派でも先生によって、振付は全く異なります。あくまで、私が習った振りでのお話です。
 
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2年目の春先から秋まで踊っていた気がする『老松』。
 
長い曲のほんの一部を教えていただいたのですが、お扇子を二枚使うというだいぶ高難度の曲でした。

右手ですらままならないのに左手でも持つの?
そんで要返しやるの?!
えっしかも投げるの?!という、、
(※要返し(かなめがえし)・・・お扇子をくるんと回転させる技(?)。基本ですがなかなか難しく、先輩にコツを教わりながら家でもよく練習していました。)

片方のお扇子を投げて、一回転させながらもう片方の上をまたがせてキャッチする、という振りがあったのですが、
ここを初めて習ったときに、一緒に踊る同期全員でお扇子を落とすというお約束をやったのがよい思い出です。

両手を上げて二枚のお扇子を松に見立てて持ち、体を反らせるという振りのところで、同期が急に色気を放ち始めてすごく悔しかったのも印象深い。
あの肩のライン、、どこで身につけたんでしょう。いまだに悔しい。笑

松の太夫の裲襠(うちかけ)は〜」で始まる曲後半は、曲調もがらりと変わり、廓の情景を踊る場面になります。
ここからをいかに全身で踊るかというところに全力を注いでいた記憶があります。

外八文字という遊女の歩き方があるのですが、その振りのところでいかに美しく体を捻るか。
男の胸をとって「行かないで!」とやる振りを、いかにかわいらしくやるか。

とはいえ高が知れているのですが。笑

でもそうやって「美しく見せたい!」と思うくらいには、もう踊りが楽しくて好きでたまらなくなっていたんですよね。

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実は2年目に入るタイミングで、いろいろあって先生が変わりました。
この曲を踊った本番には、一番最初に教えていただいていた先生が観にきてくださったのですが、
踊り終わった私に「すっかりお姉さんになって〜!」と声をかけてくださったのが嬉しくて嬉しくて忘れられません。

少しお姉さんらしく踊れるようになったかしら。
2年目になっても踊りが大好きで、頑張っているのが伝わっているといいな。

その後、この先生とは長いことお会いできていないのですが、
このときの気持ちのまま、まだ踊りを続けています。