実際に座ってみた歌舞伎座の座席を
場所ごとにレビューしてみよう!という企画です。
観劇は決して安いお金じゃないから、
なるたけ見やすく、楽しめる席がいい。
しかしどこがどんな様子か
さっぱり見当がつかない!
そんな気持ちから、なかば自分のために始めてみた企画です。笑
徐々に更新していく予定。
少しでもお役に立てれば幸いです。
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第5回は、【3階席後方】。
チケットで言えば「三等B席」、4,000円のお席です。
あくまで個人的な意見ですが、歌舞伎初心者、歌舞伎座は初めて、みたいな方には割とおすすめです。
あくまで個人的な意見ですが、歌舞伎初心者、歌舞伎座は初めて、みたいな方には割とおすすめです。
・幕見のように、チケット購入に煩わしさがない
・幕見よりも落ち着いて観られる
・歌舞伎座の中ではもっとも手頃な値段
・お土産やさんも近い
と、他の席と比較したときのメリットは結構あるのです。
ちなみに、4,000円は幕見席を通しで観たときと全く同じお値段。
ちなみに、4,000円は幕見席を通しで観たときと全く同じお値段。
一つ前のブロックに当たる「三等A席」は6,000円です。
■歌舞伎座三階席後方からの見え方
三階の後ろからは、こんな風に舞台が見えます↓
今回は三等席の最後列、かなり舞台下手(向かって左、西側)寄りのお席。
花道は、七三がぎりぎり見える程度で、この位置で踊ったりきまったりするのは比較的よく見えました。
何人も並ばれると後方の役者さんはほぼ見えませんが、前から二人くらいならば何をしているかちゃんと見えます。
何人も並ばれると後方の役者さんはほぼ見えませんが、前から二人くらいならば何をしているかちゃんと見えます。
ちなみに、同じく下手寄りの三階前方席から(三等A席)の見え方はこんな感じ↓
A席とB席の間にある2,000円の差はそれなりに大きい…!
同じく比較として、幕見席からだとこんな感じで見えます↓
同じく比較として、幕見席からだとこんな感じで見えます↓
これは上手寄りのお写真なのでちょっと比較が難しいのですが、それでもやっぱり、後方であっても三等席の方が舞台には近いですよね。
先述した通り三階と幕見席は傾斜がきつく、一列違うだけで座ったときの目線の高さが随分と変わるのです。
三等席は空きが少ないのですが、可能な限り前の方の席を取ることをおすすめします!
実感としても、幕見席からたかだか2列ほど前に出ただけなのに、役者さんたちの表情の見え方が違いました。
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舞台は全体が見渡せる位置。
大道具によっては上の方が見えにくいこともありましたが、概ね問題ありません。
舞台上方に吊ってある花なんかも、ちゃんと見えましたよ!
大道具によっては上の方が見えにくいこともありましたが、概ね問題ありません。
舞台上方に吊ってある花なんかも、ちゃんと見えましたよ!
そしてこれは三階に限った話ではありませんが、花道をよく見たい場合は各ブロックの花道寄りの座席を確保するのがおすすめ!
みなさん花道を見ようとして結構身を乗り出すので、自分よりも花道寄りに人が少ない方が、視界を遮られることが少なく見やすく観劇できるかと思います。
三階席後方は、オペラグラスがあった方が絶対に楽しめます!
視力が1.0くらいあれば、役者さんのお顔も一応見えます。しかし小道具や衣装、より繊細な役者さんたちの表情を目に焼き付けておきたい、という場合はオペラグラス必須です。
倍率は3倍程度でも十分ですが、6倍あるとより細かいところまで確認できます。
視力が1.0くらいあれば、役者さんのお顔も一応見えます。しかし小道具や衣装、より繊細な役者さんたちの表情を目に焼き付けておきたい、という場合はオペラグラス必須です。
倍率は3倍程度でも十分ですが、6倍あるとより細かいところまで確認できます。
※これより下、三階前方席の情報とほぼ変わりません。
■歌舞伎座三階席後方の音響
個人的に音響は、三階がベストです!
セリフも問題なく聞こえる、
セリフも問題なく聞こえる、
すべての音が上の階の座席に遮られることなく響く、
そして大向こうのかけ声が近い。
劇場全体の音をサラウンドで聞くことができる、楽しい席です。
四階の音も好きなのですが、ほんの少しセリフが聞き取りづらいことがあります。
そして大向こうのかけ声が近い。
劇場全体の音をサラウンドで聞くことができる、楽しい席です。
四階の音も好きなのですが、ほんの少しセリフが聞き取りづらいことがあります。
■三階席の服装(洋服・着物)
日によるのかもしれませんが、私が行った日は洋服の方が多かった印象です。
お着物の方は、新春公演は小紋に二重太鼓の方をよく見かけましたが、普通の日はざっくりした紬の方も。
でも紬って私は全然理解できていないので、もしかしてものすごく高級なものだったのかもしれません…!
でも紬って私は全然理解できていないので、もしかしてものすごく高級なものだったのかもしれません…!
男性のお着物の方もいらっしゃいました。粋ですね!素敵です。
それから女性の方で、半幅帯をお洒落に結んでいらっしゃる方も。「格」に凝り固まらなくてもいいのかもしれません。
注意したいのは、座席の前が狭めなこと。
前を人が通るときには、一度立ち上がる必要があります。
荷物は少なめ、立ち座りが簡単な服装が望ましいかと思います!
(ちなみに、ロッカーは劇場地下一階と三階にあります。)
私はかなりカジュアル寄りのオフィスカジュアルで行きました。
前を人が通るときには、一度立ち上がる必要があります。
荷物は少なめ、立ち座りが簡単な服装が望ましいかと思います!
(ちなみに、ロッカーは劇場地下一階と三階にあります。)
私はかなりカジュアル寄りのオフィスカジュアルで行きました。
■三階席のいいところ
観やすさと音の良さは先述の通りで、これに加えて重要なおすすめポイントがあります。
三階席は、めでたい焼を買うのに最も適した席なのです。
週末は売り切れ続出のめでたい焼。
中に紅白の白玉が入った、ボリュームたっぷりの鯛焼です。
幕間に合わせて焼いているので、焼きたてのほやほや、サクサクの状態で購入することができます。
幕間に合わせて焼いているので、焼きたてのほやほや、サクサクの状態で購入することができます。
これ、三階でしか売っていないのです。
三階に降り立った瞬間、幕間に扉が開いた瞬間、鼻腔をくすぐるあの甘く温かく香ばしい香り。
あれを嗅いだらもう、買わずにはいられない。
三階席なら、すぐに売場にアクセスできます。買いたければ、幕間になったら速攻で並びましょう。
売り場は三階西側席(舞台向かって左側)の方向です。「西扉」が最も近いです。
数量限定ですが、5個以上なら予約もできるようです。
売り場は三階西側席(舞台向かって左側)の方向です。「西扉」が最も近いです。
数量限定ですが、5個以上なら予約もできるようです。
この他にも三階廊下にはお土産やさんが並び、観劇以外のところでも大いに楽しめます。
お菓子から雑貨まで、充実のラインナップです。
お菓子から雑貨まで、充実のラインナップです。
■まとめ
三階の後方、三等B席のレビューでした。
私自身、初めての歌舞伎座はたぶんこの席だったと思います。
オペラグラスも知識も何も持たずに丸腰で臨みましたが、歌舞伎の音が聞こえて、そう遠くない目の前で役者さんたちが芝居をしている、その興奮は忘れられません。
そういう記憶があるので、初めて観たときは「思ったよりも舞台が近い」と感じたのだと思います。
そういう記憶があるので、初めて観たときは「思ったよりも舞台が近い」と感じたのだと思います。
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今後この席を買うとしたら、私ならこんなときかなぁと思います。
・全幕通しで観たいとき
・幕見で観て良かったので、腰を据えてもう一回観たいとき
一般的なOLなので、それほど観劇にお金をかける余裕はないのです。
そのため基本的にはいつも幕見なのですが、いかんせん幕見は、 自分の席があらかじめ決まっていないのでなかなか落ち着かない。
自由席なので、確保した座席にちゃんと荷物を置いておかないと、休憩時間にうかうか席も離れられず。笑
自由席なので、確保した座席にちゃんと荷物を置いておかないと、休憩時間にうかうか席も離れられず。笑
三等B席は早くに売り切れてしまうことが多いお席ですが、幕見と同じくらい気軽に、幕見よりゆったりした気持ちで観られる、貴重な席だと思っています。